RTX 3060

RTX 3060は、このサイトで扱う34のオープンモデルのうち11モデルを、Q4_K_M・8kコンテキストで動かせます(2026年10月16日に計算)。最大のモデルはQwen3 14Bで、必要量は10.8GB、生成速度は約29トークン/秒です。

更新日

メモリ
12GB(VRAM)
メモリ帯域幅
360GB/s
ボード電力
170W
発売
2021年
入手方法
主に中古
動くモデル
11モデル(全34)
Q4_K_M・8kコンテキストでの数です。保持できる最大のモデルはQwen3 14Bで、10.8GB、約29トークン/秒です。
計算・2026年10月16日
動かすのに最適なモデル
Gemma 4 12B
12GBのうち8.2GBを使い、約36トークン/秒です(チャットなら快適)。余裕を持って収まり、25トークン/秒以上で応答するモデルのうち最も大きいクラスを選び、その中で最も新しいものを選んでいます。
計算・2026年10月16日

RTX 3060をローカルLLM動作チェッカーで開く

RTX 3060で動くモデルの一覧

RTX 3060 12GBがGPUで使えるメモリは12GBで、メモリ帯域幅は360GB/sです。以下のモデルはすべて、多くの人が実際に使う設定であるQ4_K_M・8kコンテキストでの値です。5%の安全マージンを差し引くと、使えるのは11.4GBです。何が読み込めるかはメモリが、どれだけ速く応答するかは帯域幅が決めます。どちらも明示した計算式による推定値で、LLM VRAM計算ツールで計算の過程を確かめられます。

このGPUでは、11.4GB以下なら収まり、10.2GBを超えると「ぎりぎり」です。読み込めても会話に使える余裕はほとんどなく、同じ12GBでデスクトップ環境も動かしていると収まらなくなることがあります。トークン/秒は、メモリ帯域幅から求めたシングルストリームの推定値です。≤の付いた数値は上限で、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。

計算・2026年10月16日

実際に動かすならこのモデル

Gemma 4 12Bが、このGPUを最も有効に使えるモデルです。使うのは12GBのうち8.2GBで、生成速度は推定36トークン/秒(チャットなら快適)、コンテキストにはまだ131,072トークン分の余裕があります。

ベンチマークは引用していないため、選び方を説明します。モデルはサイズで比べ、MoE(Mixture of Experts)モデルは総パラメータとアクティブパラメータの幾何平均で数えます(経験則で、測定ではありません)。メモリに余裕を持って収まり、25トークン/秒以上で応答する最も大きいクラスを選び、その中で最も新しい汎用モデルを選んでいます。コーディングや推論に特化したモデルは上の一覧には載せていますが、標準ではおすすめしていません。

このGPUが保持できる最大のモデルはQwen3 14Bで、必要量は10.8GBです。ただし、普段使いには向きません。メモリの90%を埋めるため、会話に使えるのは11,264トークンだけです。生成速度も、36トークン/秒に対して29トークン/秒です。文書の途中でコンテキストが尽きるなら、パラメータが多くても割に合いません。

パラメータ数より品質を重視するなら、Qwen3 8BがQ8_0で約10.7GBに収まります。Q8はほぼ劣化がなく、Q8の小さなモデルは、Q3に押し込んだ大きなモデルに勝つことがよくあります。

実際に収まるコンテキスト長

よく聞かれるのはモデルのサイズですが、実際に効いてくるのはコンテキストです。KVキャッシュは会話の長さに比例して大きくなるため、余裕を持って読み込めたモデルでも、長い文書の途中でメモリが尽きることがあります。12GBで使えるコンテキストは、重みを載せた残りの分だけです。同じモデルが動く2つのGPUでも、使い心地がまったく違うことがあるのはそのためです。以下は、Q4_K_Mの重みで、このGPUが保持できる最大のコンテキストです。

モデル最大コンテキスト長(FP16のKV)Q8のKVキャッシュ
Gemma 4 12B 131,072トークン 131,072トークン
Qwen3 14B 11,264トークン 23,552トークン
Phi-4 14B 9,216トークン 16,384トークン・モデルの上限
Ministral 3 14B 14,336トークン 29,696トークン

KVキャッシュをQ8に量子化すると、保持できる量はおよそ2倍になり、品質の低下はほとんどの人が気づかない程度です。このGPUでは、Qwen3 14Bが11,264トークンから23,552トークンになります。上限は128kトークン、またはそれより小さければモデル自身のネイティブのコンテキスト長で、後者は「モデルの上限」と表示しています。それを超える空きメモリは何の役にも立ちません。サイズの割にはるかに多くのコンテキストを保持できる行は、ハイブリッド構成、スライディングウィンドウ、MLA(Multi-head Latent Attention)のモデルで、標準的なTransformerのほんの一部しかキャッシュしません。計算の過程は各モデルのページにあります。

計算・2026年10月16日

このGPUの限界

最初に届かなくなるモデルはgpt-oss 20Bで、Q4_K_M・8kコンテキストで約13.4GBが必要です。使えるメモリは12GBです。Q3_K_Mに下げると約11GBが必要で、収まりますが、Q3は品質の低下が大きいため、たいていは小さなモデルをQ4で動かすほうが良い選択です。残りをシステムRAMにオフロードすれば動きますが、10〜50倍遅くなります。モデルが動くのを確かめる方法であって、使う方法ではありません。

購入かレンタルか

このリストの中で、たいてい購入が正解になる唯一のGPUです。出費が小さいので、月に数時間しか使わなくても、すぐに元が取れるからです。実際の中古価格を購入とレンタルの比較ツールに入れて確かめてください。

このGPUを選ぶ理由はすべて中古価格にあり、その価格は週ごとに変わるため、ここに数字を載せるのは載せないより悪い結果になります。実際に検討している価格を、電気料金と実際の月間使用時間とあわせて購入とレンタルの比較ツールに入れてください。このGPUが負荷時に170Wを使うことは、ツールにすでに入っています。所有するほうが安くなる月がわかり、そうならない場合はそれがわかります。決め手になるのは、価格よりも月間の使用時間であることがはるかに多いです。

率直な評価

ローカルモデルを動かす価値がまだある、最も安いGPUです。

低価格帯のGPUに12GBが載ったのはNVIDIAのメモリバス設計の偶然でしたが、それによって3060は、ローカルモデルを始めるときの最初のGPUの定番になりました。7B・8Bのモデルはしっかり動き、12B〜14Bは短いコンテキストなら扱えますが、そこまでです。メモリ帯域幅は控えめなので、回答は一瞬ではなく読む速さで届きます。チャットなら問題ありませんが、長いコードの出力では待たされます。

得意なこと

  • 12GBあれば、8BのモデルをQ4・長いコンテキストで、または14BのモデルをQ4・短いコンテキストで動かせます。
  • ボード電力は170Wで、手持ちの電源ユニットのほとんどで動くため、PCを組み直さずに差し替えるだけのアップグレードで済むことが多いです。
  • 中古で広く手に入り、価値があるのはその中古品です。

向かないこと

  • メモリ帯域幅は360GB/sで、ここに挙げたGPUのうち、まだ検討に値するものの中では最も遅いGPUです。大きなモデルほど影響が出ます。
  • 高解像度の画像生成や動画生成ではVRAMがすぐに尽きるため、余裕はありません。
  • 14Bを超えるモデルは、実用的な品質では動かせません。

よくある誤解:12GB版を選んで買いましょう。8GBのRTX 3060も存在し、言語モデルにとってはメモリこそがすべてです。8GB版では、実用的なモデルとそのコンテキストを同時に保持できません。

ほかの選択肢との比較

  • RTX 4070:12GB・504GB/s・最適なモデルはGemma 4 12B、約51トークン/秒。クラスの割に速いものの、12GBで頭打ちになるGPUです。
  • RTX 4060 Ti:16GB・288GB/s・最適なモデルはGemma 4 12B、約29トークン/秒。近いクラスのGPUよりメモリは多いものの、メモリ帯域幅は2年古いGPUより少ないGPUです。
  • RTX 3090:24GB・936GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約38トークン/秒。ローカルモデルのコストパフォーマンスの基準で、何年もその座にあるGPUです。

全39種類のGPUはGPU一覧で並べて比較しています。同じ数値をモデルの側から見た表はモデルの適合表(英語)にあります。表を読む代わりに特定の組み合わせを確かめるなら、ローカルLLM動作チェッカーを使ってください。

よくある質問

RTX 3060で70Bのモデルは動く?
Q4_K_Mでは、1枚では動きません。Llama 3.3 70Bは8kコンテキストで約45.8GBが必要で、このGPUが使えるのは12GBです。選択肢は、より小さなモデルにするか、コンテキストをごく短くしてより強く量子化するか、2枚に分けるか、必要な時間だけより大きなGPUを借りるかです。
RTX 3060で動かすのに最適なモデルは?
Gemma 4 12Bです。Q4_K_M・8kコンテキストでは、使える12GBのうち約8.2GBを使い、生成速度は推定36トークン/秒で、体感は「チャットなら快適」です。サイズより品質を重視するなら、Qwen3 8BがQ8で約10.7GBに収まります。
RTX 3060の生成速度は何トークン/秒?
モデルのサイズ次第です。トークンを生成するたびに、アクティブな重みをすべてメモリから読み出すからです。360GB/s・効率70%で、このGPUは8BのモデルをQ4で推定54トークン/秒で生成します。保持できる最大のモデルのQwen3 14Bでは約29トークン/秒です。人が文章を読む速さは毎秒5〜8語ほどなので、25を超えれば一瞬に感じます。54は360GB/sから求めた上限で、実測ではありません。数値が大きいほど、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
ローカルLLMに12GBで足りる?
このサイトで扱う34モデルのうち11モデルが、Q4_K_M・8kコンテキストで動きます。最大で14.8Bパラメータまでです。本当の試金石はモデルの一覧ではなくコンテキストです。このGPUでGemma 4 12Bを動かすと、メモリが尽きるまでに約131,072トークンを保持できます。
ローカルモデルにはRTX 3060とRTX 4070のどちら?
どちらも使えるメモリはほぼ同じなので、動くモデルも同じです。速度では、RTX 4070のほうが速く、504GB/s対360GB/sです。チャットの速さを決めるのは帯域幅です。
RTX 3060 8GBはAIに使える?
使えません。差はわずかではありません。8GBのGPUでは実用的なモデルとそのコンテキストを同時に保持できないため、システムメモリへのオフロードになり、10〜50倍遅くなります。買う価値があるのは12GB版です。どちらも同じ名前で売られていたので、商品の説明をよく確認してください。
RTX 3060は言語モデルだけでなくStable Diffusionも動かせる?
動かせます。画像モデルは言語モデルよりはるかに小さいので、12GBにいちばん余裕があるのはむしろ画像生成です。足りなくなるのは動画生成で、VRAMが最も早く尽きるのがそこだからです。
  • メモリ:重み(パラメータ数 × パラメータあたりのバイト数)+KVキャッシュ(標準的なTransformerでは2 × レイヤー数 × KVヘッド数 × ヘッド次元 × コンテキスト長 × バイト数。スライディングウィンドウ、ハイブリッド構成、MLAのモデルは実際のキャッシュのとおりに計算)+ランタイム0.5GB+重みの4%。導出の詳細はLLM VRAM計算ツールにあります。
  • 速度:70% × メモリ帯域幅 ÷ アクティブな重みのバイト数。シングルストリーム、バッチ処理なし、プロンプト処理は含みません。実測ではなく上限です。≤の付いた数値(11個中1個)は、トークンごとに読む重みがごく少ないため、実際のランタイムが数値を最も大きく下回る箇所です。詳しくは生成速度(トークン/秒)推定ツールをご覧ください。
  • GPUの仕様(メーカーの数値):12GB、360GB/s、170W。NVIDIAによるこのGPUの公式ページを参照してください。メモリ帯域幅の数値の出典はNVIDIAのRTX 3060発表時のQ&Aです。
  • モデルのアーキテクチャの値は、各モデルが公開しているconfigから取っています。それぞれの値が何を変えるかは、LLMのセルフホストのガイド(英語)で説明しています。