Mistral Small 4 119B (MoE)

Mistral Small 4 119B (MoE)をQ4_K_M・8kコンテキストで動かすには、72.5GBのVRAMが必要です(2026年10月16日に確認したconfig.jsonから計算)。収まる最小のGPUのメモリは80GB(ぎりぎり)で、動くデスクトップ向けGPUのなかで最も速いRTX PRO 6000 Blackwellでは、生成速度は最大333トークン/秒です。

更新日

パラメータ
119B(アクティブ6.5B)
コンテキスト長
262,144トークン
ライセンス
Apache 2.0
公開
2026年3月
config.jsonの確認日
2026年10月16日
必要なVRAM
72.5GB
Q4_K_M・8kコンテキスト・FP16のKVキャッシュでの値です。内訳は、重みが69GB、KVキャッシュが0.2GB、ランタイムのオーバーヘッドが3.3GBです。
計算・2026年10月16日
最小のGPU
80GB
80GBのGPU(A100 80GB、H100)ならぎりぎり収まります。ほかのGPU作業は先に閉じておきましょう。この設定では3.5GB残ります。
計算・2026年10月16日
デスクトップ向けで最速のGPU
RTX PRO 6000 Blackwell
シングルストリームで最大333トークン/秒です。この水準の数値では、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。メモリ帯域幅から求めた値で、実測ではありません。
計算・2026年10月16日
そのGPUのクラウド料金
$1.69/時間
RTX PRO 6000(クラウドで使われるServer Edition)を1枚、RunPod Communityでオンデマンド(税抜き)で借りられます(自社のデータセンターで運用するNebiusでは$1.80)。全事業者の料金比較(英語)
取得・2026年10月19日

Mistral Small 4 119B (MoE)をローカルLLM動作チェッカーで開く

どのメモリ容量のGPUで動くか

必要量72.5GBを、メモリ容量ごとに比べます。モデルが使えるのはGPUのメモリの95%までで、色が付いているのは残りの容量か、足りない容量だけです。「ぎりぎり」は85%を超える場合で、長い会話に使える余裕はほとんどありません。

  • 8GB
    RTX 3070、4060、多くのゲーミングノートPC
    動かない
    64.9GB不足
  • 12GB
    RTX 3060 12GB、4070
    動かない
    61.1GB不足
  • 16GB
    RTX 4060 Ti 16GB、RTX 5060 Ti 16GB
    動かない
    57.3GB不足
  • 24GB
    RTX 3090、RTX 4090
    動かない
    49.7GB不足
  • 32GB
    RTX 5090
    動かない
    42.1GB不足
  • 48GB
    RTX 6000 Ada、L40S、A6000
    動かない
    26.9GB不足
  • 80GB
    A100 80GB、H100
    ぎりぎり
    残り3.5GB
  • 96GB
    RTX PRO 6000 Blackwell
    動く
    残り18.7GB

ほかの量子化やコンテキスト長、Q8のKVキャッシュはLLM VRAM計算ツールで試せます。

計算・2026年10月16日

どのGPUを選ぶか

このサイトで扱うGPUのうち、Q4_K_M・8kコンテキストで読み込める最小のものはA100(80GB)です。必要量は72.5GBで、生成速度は推定379トークン/秒です。ただしぎりぎりの収まり方で、会話に使える余裕はほとんど残りません。余裕を持って使いたい場合、つまり32,768トークンのコンテキストを確保しつつメモリ使用率を85%未満に抑えたい場合は、RTX PRO 6000 Blackwell(96GB)に上げましょう。その場合の必要量は73GBで、生成速度は約333トークン/秒です。

Q8_0では、ここに挙げたどのGPUにも1枚では収まりません。Appleシリコンでは、MacBook Pro M4 Maxなら32,768トークンのコンテキストを含めて保持でき、生成速度は推定101トークン/秒です。ただしプロンプト処理はNVIDIAより遅く、長い文書ではその差がはっきり出ます。ユニファイドメモリのデスクトップでは、Ryzen AI Max+ 395が32,768トークンのコンテキストを73GBで保持でき、生成速度は推定48トークン/秒です。

GPU別の生成速度

GPU動く?推定トークン/秒体感メモリメモリ帯域幅
H100 SXM ぎりぎり ≤ 622 読むより速い 80GB 3,350GB/s
A100 ぎりぎり ≤ 379 読むより速い 80GB 2,039GB/s
RTX PRO 6000 Blackwell 動く ≤ 333 読むより速い 96GB 1,792GB/s
RTX Spark 動く 56 チャットなら快適 128GB(GPU用102GB) 300GB/s
DGX Spark 動く 51 チャットなら快適 128GB(GPU用126GB) 273GB/s
Ryzen AI Max+ 395 動く 48 チャットなら快適 128GB(GPU用96GB) 256GB/s
RTX 6000 Ada 動かない - 収まらない 48GB 960GB/s
L40S 動かない - 収まらない 48GB 864GB/s
RTX A6000 動かない - 収まらない 48GB 768GB/s
RTX PRO 5000 Blackwell 動かない - 収まらない 48GB 1,344GB/s
RTX 5090 動かない - 収まらない 32GB 1,792GB/s
RTX PRO 4500 Blackwell 動かない - 収まらない 32GB 896GB/s
Radeon AI PRO R9700 動かない - 収まらない 32GB 640GB/s
Arc Pro B70 動かない - 収まらない 32GB 608GB/s
RTX 3090 動かない - 収まらない 24GB 936GB/s
RTX 4090 動かない - 収まらない 24GB 1,008GB/s
RX 7900 XTX 動かない - 収まらない 24GB 960GB/s
RTX PRO 4000 Blackwell 動かない - 収まらない 24GB 672GB/s
RTX PRO 4000 Blackwell SFF 動かない - 収まらない 24GB 432GB/s
Arc Pro B60 動かない - 収まらない 24GB 456GB/s
RX 7900 XT 動かない - 収まらない 20GB 800GB/s
RTX 4060 Ti 動かない - 収まらない 16GB 288GB/s
RTX 5060 Ti 動かない - 収まらない 16GB 448GB/s
RTX 5080 動かない - 収まらない 16GB 960GB/s
RTX 5070 Ti 動かない - 収まらない 16GB 896GB/s
RTX 4080 SUPER 動かない - 収まらない 16GB 736GB/s
RX 9070 XT 動かない - 収まらない 16GB 640GB/s
RX 9060 XT 動かない - 収まらない 16GB 320GB/s
RTX 3060 動かない - 収まらない 12GB 360GB/s
RTX 4070 動かない - 収まらない 12GB 504GB/s
RTX 5070 動かない - 収まらない 12GB 672GB/s
Arc B580 動かない - 収まらない 12GB 456GB/s

シングルストリームの生成速度を、メモリ帯域幅と効率70%から求めた値です。プロンプト処理とバッチ処理は含みません。どれも上限(理論値)で、実測ではありません。Mistral Small 4 119B (MoE)がQ4で1トークンごとに読む重みはわずか3.8GBです。これほど少ないと、計算式に含まれない1トークンごとのコストが実際の速度を大きく左右します。≤の付いた3個の数値は、実際のランタイムの速度が表示値をもっとも大きく下回る箇所です。ほかの量子化やAppleのハードウェアについては生成速度(トークン/秒)推定ツールを、モデルではなくハードウェアを選んでいる場合は全GPUの比較をご覧ください。

計算・2026年10月16日

量子化・コンテキスト長別の必要メモリ

量子化4,096トークン8,192トークン32,768トークン
Q8_0131.8GB(複数GPUが必要)131.9GB(複数GPUが必要)132.4GB(複数GPUが必要)
Q5_K_M88.5GB(96GBに収まる)88.6GB(96GBに収まる)89.1GB(96GBに収まる)
Q4_K_M72.4GB(80GBに収まる)72.5GB(80GBに収まる)73GB(80GBに収まる)

重みはQ4で69GBです。コンテキストが1,000トークン増えるごとに、FP16のKVキャッシュが約0.023GB増えます。ほかの設定はLLM VRAM計算ツールで試せます。

計算・2026年10月16日

モデルについて

Mistral Small 4 119B (MoE)は119Bパラメータのモデルです。MoE(Mixture of Experts)構成で、1トークンごとのアクティブパラメータは6.5Bです。全36レイヤーがMLA(Multi-head Latent Attention)を使います。32個のヘッドそれぞれのキーとバリューを持つ代わりに、各レイヤーは1トークンあたり320個の値からなる圧縮ベクトルを1つだけキャッシュします。Mistralが2026年3月に公開した汎用モデルで、重みは119B、エキスパートは128個、1トークンごとに読むのは6.5Bと、Smallなのは名前だけです。それまでの3つのシリーズ、つまりInstruct、推論モデルのMagistral、コード向けのDevstralを1つのモデルにまとめています。

テキストと画像 コンテキスト長262,144トークン Apache 2.0 2026年3月公開 119B中6.5Bがアクティブ

思考モード:すぐに答えるモードと、思考の強さを設定できる思考モードを、リクエストごとに切り替えられます。

Smallなのは名前だけで、128個のエキスパートはすべてメモリに置かれます。MLAのキャッシュを実装していないランタイムでは、コンテキスト用のメモリが数倍必要になります。パラメータ数にはビジョンエンコーダが含まれます。テキスト専用のGGUFはわずかに小さくなります。

ネイティブのコンテキスト長は262,144トークンです。ライセンスはApache 2.0で、寛容な(permissive)ライセンスです。重みの公開は2026年3月です。Mistral Small 3.1 24Bの後継にあたります。

得意なこと

  • 80GBのGPUで、チャット・推論・コーディングの3つのモデルを1つで済ませられること
  • ほぼメモリを使わない長いコンテキスト。MLAは各レイヤーで小さなベクトルを1つだけキャッシュします。
  • 128GBのMacで動かすこと。理由は大きなMoEモデルすべてに共通です。
  • Apache 2.0ライセンス。MistralはNVFP4のチェックポイントと、投機的デコーディング用のヘッドも公開しています。

注意点

  • 名前が誤解を招きます。先代のモデルは24GBのGPUで動きましたが、このモデルには80GBが必要です。
  • MLAのキャッシュにはランタイムの対応が必要です。対応していないと、コンテキスト用のメモリは何倍にもなります。
  • config.jsonでは100万トークン分の位置まで扱える設定になっていますが、Mistralのモデルカードは256kとしており、このサイトではその値を使っています。

似たモデル

Q4_K_M・8kコンテキストでMistral Small 4 119B (MoE)とほぼ同じメモリを必要とするモデルです。手持ちのGPUで実際に比べる相手になるのは、これらのモデルです。「1kトークンあたり」の列はコンテキストが1,000トークン増えるごとのコストで、同じサイズのモデルの間でもっとも差が出るところです。

モデルサイズ必要量1kトークンあたりコンテキスト長公開
Mistral Small 4 119B (MoE)119B(アクティブ6.5B)72.5GB0.023GB256k2026年3月
gpt-oss 120B117B(アクティブ5.1B)71.4GB0.037GB128k2025年8月
Qwen3-Coder-Next 80B-A3B (MoE)79.7B(アクティブ3B)48.9GB0.025GB256k2026年1月
Nemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE)74.9B(アクティブ9B)45.9GB0.008GB256k2026年10月
DeepSeek-R1 Distill Llama 70B70.6B45.8GB0.328GB128k2025年1月

全モデルの比較、8〜96GBに収まるモデル(英語)、クラウドGPUごとの最安の時間料金(英語)もご覧ください。

よくある質問

Mistral Small 4 119B (MoE)は24GBのGPUで動く?
いいえ、24GBのGPUには収まりません。Q4_K_M・8kコンテキストで約72.5GBが必要です。収まる最小のクラスは80GBです。
Mistral Small 4 119B (MoE)をQ8で動かすには、VRAMはどれくらい必要?
8kコンテキストで約131.9GB、32kコンテキストでは132.4GBです。Q8はほぼ劣化がないので、収まるならQ8を使うのがおすすめです。
Mistral Small 4 119B (MoE)のコンテキスト長は?
ネイティブで262,144トークンです。すべてをQ4_K_Mで保持すると約78.3GBが必要で、そのうち6GBがコンテキストの分です。
Mistral Small 4 119B (MoE)が長いコンテキストでも少ないメモリで済むのはなぜ?
ほとんどのレイヤーが、大きくなっていくキャッシュを持たないからです。全36レイヤーがMLA(Multi-head Latent Attention)を使います。32個のヘッドそれぞれのキーとバリューを持つ代わりに、各レイヤーは1トークンあたり320個の値からなる圧縮ベクトルを1つだけキャッシュします。32kトークンのコンテキストに必要なメモリは約0.8GBです。もし36レイヤーすべてが従来どおり全長のキャッシュを持っていたら、同じ会話に約19.3GBかかります。
Mistral Small 4は24GBのGPUで動く?
動きません。名前に反して119Bパラメータのモデルで、1トークンごとに使うのは6.5Bだけでも、すべてのエキスパートをメモリに置く必要があります。Q4では80GBのGPUか、大容量メモリのMacが必要です。24GBのGPUに収まるMistralのモデルは、Devstral Small 2とMistral Small 3.1です。
Mistral Small 4 119B (MoE)はRTX 4090でどれくらいの速さ?
Q4・8kコンテキストではRTX 4090に収まらないため、CPUへのオフロードになり、速度は激減します。より大きなGPUを使うか、ビット数のより少ない量子化を選んでください。
  • アーキテクチャの値は、Hugging Faceのmistralai/Mistral-Small-4-119B-2603にあるconfig.jsonとモデルカードから読み取り、2026年10月16日に確認しています。このページの数値はすべてこれらの値から計算しています。このモデルのためにハードウェアを買う前に、元の値を確認してください。
  • 推定値は、ほかに何も動いていないGPUで会話を1つだけ扱う前提です。同じGPUでデスクトップ環境も動かすと、0.5〜2GBが使われます。