RTX 5080
RTX 5080は、このサイトで扱う34のオープンモデルのうち12モデルを、Q4_K_M・8kコンテキストで動かせます(2026年10月16日に計算)。最大のモデルはgpt-oss 20Bで、必要量は13.4GB、生成速度は最大322トークン/秒です。
- メモリ
- 16GB(VRAM)
- メモリ帯域幅
- 960GB/s
- ボード電力
- 360W
- 発売
- 2025年
- 入手方法
- 新品で販売中
RTX 5080で動くモデルの一覧
RTX 5080(16GB)がGPUで使えるメモリは16GBで、メモリ帯域幅は960GB/sです。以下のモデルはすべて、多くの人が実際に使う設定であるQ4_K_M・8kコンテキストでの値です。5%の安全マージンを差し引くと、使えるのは15.2GBです。何が読み込めるかはメモリが、どれだけ速く応答するかは帯域幅が決めます。どちらも明示した計算式による推定値で、LLM VRAM計算ツールで計算の過程を確かめられます。
このGPUでは、15.2GB以下なら収まり、13.6GBを超えると「ぎりぎり」です。読み込めても会話に使える余裕はほとんどなく、同じ16GBでデスクトップ環境も動かしていると収まらなくなることがあります。トークン/秒は、メモリ帯域幅から求めたシングルストリームの推定値です。≤の付いた数値は上限で、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
計算・2026年10月16日実際に動かすならこのモデル
Gemma 4 12Bが、このGPUを最も有効に使えるモデルです。使うのは16GBのうち8.2GBで、生成速度は推定97トークン/秒(読むより速い)、コンテキストにはまだ131,072トークン分の余裕があります。
ベンチマークは引用していないため、選び方を説明します。モデルはサイズで比べ、MoE(Mixture of Experts)モデルは総パラメータとアクティブパラメータの幾何平均で数えます(経験則で、測定ではありません)。メモリに余裕を持って収まり、25トークン/秒以上で応答する最も大きいクラスを選び、その中で最も新しい汎用モデルを選んでいます。コーディングや推論に特化したモデルは上の一覧には載せていますが、標準ではおすすめしていません。
このGPUが保持できる最大のモデルはgpt-oss 20Bで、必要量は13.4GBです。81,920トークンのコンテキストを確保できます。MoEモデルで、トークンごとに読むパラメータは3.6Bだけなので、2つのうち速いのはこちらで、推定322トークン/秒です。その代わり、トークンごとにすべての重みを読む密(dense)モデルの深さはありません。
Q8_0でも約14.2GBで収まります。メモリが許すならQ8を選ぶ価値があります。Q4では精度が少し落ちますが、Q8はほぼ劣化がありません。
実際に収まるコンテキスト長
よく聞かれるのはモデルのサイズですが、実際に効いてくるのはコンテキストです。KVキャッシュは会話の長さに比例して大きくなるため、余裕を持って読み込めたモデルでも、長い文書の途中でメモリが尽きることがあります。16GBで使えるコンテキストは、重みを載せた残りの分だけです。同じモデルが動く2つのGPUでも、使い心地がまったく違うことがあるのはそのためです。以下は、Q4_K_Mの重みで、このGPUが保持できる最大のコンテキストです。
| モデル | 最大コンテキスト長(FP16のKV) | Q8のKVキャッシュ |
|---|---|---|
| Gemma 4 12B | 131,072トークン | 131,072トークン |
| Qwen3 14B | 34,816トークン | 40,960トークン・モデルの上限 |
| Phi-4 14B | 16,384トークン・モデルの上限 | 16,384トークン・モデルの上限 |
| Ministral 3 14B | 37,888トークン | 75,776トークン |
KVキャッシュをQ8に量子化すると、保持できる量はおよそ2倍になり、品質の低下はほとんどの人が気づかない程度です。このGPUでは、Ministral 3 14Bが37,888トークンから75,776トークンになります。上限は128kトークン、またはそれより小さければモデル自身のネイティブのコンテキスト長で、後者は「モデルの上限」と表示しています。それを超える空きメモリは何の役にも立ちません。サイズの割にはるかに多くのコンテキストを保持できる行は、ハイブリッド構成、スライディングウィンドウ、MLA(Multi-head Latent Attention)のモデルで、標準的なTransformerのほんの一部しかキャッシュしません。計算の過程は各モデルのページにあります。
このGPUの限界
最初に届かなくなるモデルはDevstral Small 2 24Bで、Q4_K_M・8kコンテキストで約16.3GBが必要です。使えるメモリは16GBです。Q3_K_Mに下げると約13.6GBが必要で、収まりますが、Q3は品質の低下が大きいため、たいていは小さなモデルをQ4で動かすほうが良い選択です。残りをシステムRAMにオフロードすれば動きますが、10〜50倍遅くなります。モデルが動くのを確かめる方法であって、使う方法ではありません。
購入かレンタルか
動かすモデルが16GBで足り、ゲームや画像の作業にもこの速さが欲しい場合に限り、妥当な買い物です。容量が目的なら、中古の24GBのGPUのほうが、同じ速度の上限でより多くを保持できます。ときどき大きなモデルを使うだけなら、1つ上のクラスを買うより時間単位で借りるほうが安く済みます。
小売価格は変動し、今日書いた数字はひと月もたたずに古くなるため、このページには載せていません。実際に検討している価格を、電気料金と実際の月間使用時間とあわせて購入とレンタルの比較ツールに入れてください。このGPUが負荷時に360Wを使うことは、ツールにすでに入っています。所有するほうが安くなる月がわかり、そうならない場合はそれがわかります。決め手になるのは、価格よりも月間の使用時間であることがはるかに多いです。
率直な評価
3090並みの帯域幅を持つ16GBのGPUで、収まるモデルは速く動きますが、収まる量は5060 Ti 16GBと変わりません。
16GBのメモリを960GB/sで読み出します。4090との差は約5%以内で、中古の3090をわずかに上回るため、収まるモデルはどれもハイエンド並みの速さで動きます。問題は収まる量です。16GBのGPUならどれにでも収まるモデルしか収まらず、古いほうのGPUはどちらも24GBを積んでいます。Blackwell世代なので、FP4形式がネイティブで動きますが、そもそも認識させるには新しいビルドのソフトウェアが必要です。
得意なこと
- 960GB/sで、4090との差は約5%以内、3090をわずかに上回ります。収まるモデルはハイエンド並みの速さで生成します。
- Blackwell世代なので、FP4の重み形式がネイティブで動きます。
- Founders Editionは2スロットで、ボード電力は360Wです。
向かないこと
- 16GBなので、収まるのは5060 Ti 16GBと同じで、中古の3090や4090より少なくなります。
- BlackwellにはCUDA 12.8以降に対応した、新しいビルドのPyTorchやllama.cppが必要です。古い環境ではこのGPUが使われません。
- ボード電力は360Wで、NVIDIAは850Wの電源ユニットを推奨しています。
よくある誤解:言語モデルにとって、5080は何よりもまず16GBのGPUです。収まるのは5060 Ti 16GBとまったく同じで、メモリを読み出す速さは2倍強(960GB/s対448GB/s)です。できないのは、より多くを保持することです。中古の3090は、ほぼ同じ帯域幅で1.5倍のメモリを積んでいます。
ほかの選択肢との比較
- RTX 3090:24GB・936GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約38トークン/秒。ローカルモデルのコストパフォーマンスの基準で、何年もその座にあるGPUです。
- RTX 4090:24GB・1,008GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約41トークン/秒。ローカルモデルに関するアドバイスの多くが、暗黙のうちに前提としているGPUです。
- RTX 5070 Ti:16GB・896GB/s・最適なモデルはGemma 4 12B、約90トークン/秒。5080と同じメモリバスと16GBを持ち、読み出しは約7%遅いGPUです。
全39種類のGPUはGPU一覧で並べて比較しています。同じ数値をモデルの側から見た表はモデルの適合表(英語)にあります。表を読む代わりに特定の組み合わせを確かめるなら、ローカルLLM動作チェッカーを使ってください。
よくある質問
- RTX 5080で70Bのモデルは動く?
- Q4_K_Mでは、1枚では動きません。Llama 3.3 70Bは8kコンテキストで約45.8GBが必要で、このGPUが使えるのは16GBです。選択肢は、より小さなモデルにするか、コンテキストをごく短くしてより強く量子化するか、2枚に分けるか、必要な時間だけより大きなGPUを借りるかです。
- RTX 5080で動かすのに最適なモデルは?
- Gemma 4 12Bです。Q4_K_M・8kコンテキストでは、使える16GBのうち約8.2GBを使い、生成速度は推定97トークン/秒で、体感は「読むより速い」です。Q8でも約14.2GBで収まるので、収まるならQ8を選ぶ価値があります。
- RTX 5080の生成速度は何トークン/秒?
- モデルのサイズ次第です。トークンを生成するたびに、アクティブな重みをすべてメモリから読み出すからです。960GB/s・効率70%で、このGPUは8BのモデルをQ4で推定145トークン/秒で生成します。保持できる最大のモデルのgpt-oss 20Bでは約322トークン/秒です。人が文章を読む速さは毎秒5〜8語ほどなので、25を超えれば一瞬に感じます。145は960GB/sから求めた上限で、実測ではありません。数値が大きいほど、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
- ローカルLLMに16GBで足りる?
- このサイトで扱う34モデルのうち12モデルが、Q4_K_M・8kコンテキストで動きます。最大で21Bパラメータまでです。本当の試金石はモデルの一覧ではなくコンテキストです。このGPUでGemma 4 12Bを動かすと、メモリが尽きるまでに約131,072トークンを保持できます。
- ローカルモデルにはRTX 5080とRTX 3090のどちら?
- RTX 3090のほうが多く保持できます(24GB対16GB)。そのため、このGPUの12モデルに対して、28モデルが動きます。速度では、このGPUのほうが速く、960GB/s対936GB/sです。チャットの速さを決めるのは帯域幅です。
- AIにはRTX 5080とRTX 4090のどちら?
- 4090のほうが多く保持でき(24GB対16GB)、読み出しもわずかに速い(1,008GB/s対960GB/s)です。そのため言語モデルでは、古いほうのGPUのほうが大きなモデルを収められ、両方に収まるモデルならほぼ同じ速さです。5080は新しく、消費電力は360W(4090は450W)で、4090にはできないFP4形式のネイティブ実行ができます。
- AIにはRTX 5080と中古のRTX 3090のどちら?
- メモリを読み出す速さはほぼ同じ(960GB/s対936GB/s)なので、両方に収まるモデルなら、どちらでもほぼ同じ速さで生成します。3090は24GB(5080は16GB)を積んでおり、そもそも何が動くかはこの差で決まります。5080は新品で、消費電力は360W(3090は350W)、FP4がネイティブで動きます。3090はより多くを保持できます。
- メモリ:重み(パラメータ数 × パラメータあたりのバイト数)+KVキャッシュ(標準的なTransformerでは2 × レイヤー数 × KVヘッド数 × ヘッド次元 × コンテキスト長 × バイト数。スライディングウィンドウ、ハイブリッド構成、MLAのモデルは実際のキャッシュのとおりに計算)+ランタイム0.5GB+重みの4%。導出の詳細はLLM VRAM計算ツールにあります。
- 速度:70% × メモリ帯域幅 ÷ アクティブな重みのバイト数。シングルストリーム、バッチ処理なし、プロンプト処理は含みません。実測ではなく上限です。≤の付いた数値(12個中7個)は、トークンごとに読む重みがごく少ないため、実際のランタイムが数値を最も大きく下回る箇所です。詳しくは生成速度(トークン/秒)推定ツールをご覧ください。
- GPUの仕様(メーカーの数値):16GB、960GB/s、360W。NVIDIAによるこのGPUの公式ページを参照してください。メモリ帯域幅の数値の出典はNVIDIAのGeForce比較ページです。
- モデルのアーキテクチャの値は、各モデルが公開しているconfigから取っています。それぞれの値が何を変えるかは、LLMのセルフホストのガイド(英語)で説明しています。