Ryzen AI Max+ 395
Ryzen AI Max+ 395は、このサイトで扱う34のオープンモデルのうち34モデルを、Q4_K_M・8kコンテキストで動かせます(2026年10月16日に計算)。最大のモデルはMistral Small 4 119B (MoE)で、必要量は72.5GB、生成速度は約48トークン/秒です。
- メモリ
- 128GB(ユニファイドメモリ)
- GPU用
- 96GB
- メモリ帯域幅
- 256GB/s
- 発売
- 2025年
- 入手方法
- 新品で販売中
Ryzen AI Max+ 395をローカルLLM動作チェッカーで開く
Ryzen AI Max+ 395で動くモデルの一覧
Ryzen AI Max+ 395(128GB)がGPUで使えるメモリは96GB(128GBのユニファイドメモリのうち、AMDの文書から求めた量。下の出典を参照)で、メモリ帯域幅は256GB/sです。以下のモデルはすべて、多くの人が実際に使う設定であるQ4_K_M・8kコンテキストでの値です。5%の安全マージンを差し引くと、使えるのは91.2GBです。何が読み込めるかはメモリが、どれだけ速く応答するかは帯域幅が決めます。どちらも明示した計算式による推定値で、LLM VRAM計算ツールで計算の過程を確かめられます。
このGPUでは、91.2GB以下なら収まり、81.6GBを超えると「ぎりぎり」です。読み込めても会話に使える余裕はほとんどなく、同じ128GBでデスクトップ環境も動かしていると収まらなくなることがあります。トークン/秒は、メモリ帯域幅から求めたシングルストリームの推定値です。≤の付いた数値は上限で、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
計算・2026年10月16日実際に動かすならこのモデル
Nemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE)が、このGPUを最も有効に使えるモデルです。使うのは96GBのうち45.9GBで、生成速度は推定34トークン/秒(チャットなら快適)、コンテキストにはまだ131,072トークン分の余裕があります。MoE(Mixture of Experts)モデルなので、74.9Bのパラメータはすべてメモリに置かれますが、トークンごとに読むのは9Bだけです。サイズの割に速いのはそのためです。
ベンチマークは引用していないため、選び方を説明します。モデルはサイズで比べ、MoEモデルは総パラメータとアクティブパラメータの幾何平均で数えます(経験則で、測定ではありません)。メモリに余裕を持って収まり、25トークン/秒以上で応答する最も大きいクラスを選び、その中で最も新しい汎用モデルを選んでいます。コーディングや推論に特化したモデルは上の一覧には載せていますが、標準ではおすすめしていません。
このGPUが保持できる最大のモデルはMistral Small 4 119B (MoE)で、必要量は72.5GBです。131,072トークンのコンテキストを確保できます。MoEモデルで、トークンごとに読むパラメータは6.5Bだけなので、2つのうち速いのはこちらで、推定48トークン/秒です。その代わり、トークンごとにすべての重みを読む密(dense)モデルの深さはありません。
パラメータ数より品質を重視するなら、Llama 3.3 70BがQ8_0で約81GBに収まります。Q8はほぼ劣化がなく、Q8の小さなモデルは、Q3に押し込んだ大きなモデルに勝つことがよくあります。
実際に収まるコンテキスト長
よく聞かれるのはモデルのサイズですが、実際に効いてくるのはコンテキストです。KVキャッシュは会話の長さに比例して大きくなるため、余裕を持って読み込めたモデルでも、長い文書の途中でメモリが尽きることがあります。96GBで使えるコンテキストは、重みを載せた残りの分だけです。同じモデルが動く2つのGPUでも、使い心地がまったく違うことがあるのはそのためです。以下は、Q4_K_Mの重みで、このGPUが保持できる最大のコンテキストです。
| モデル | 最大コンテキスト長(FP16のKV) | Q8のKVキャッシュ |
|---|---|---|
| Nemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE) | 131,072トークン | 131,072トークン |
| Llama 3.3 70B | 131,072トークン | 131,072トークン |
| Qwen3 32B | 40,960トークン・モデルの上限 | 40,960トークン・モデルの上限 |
| Gemma 4 31B | 131,072トークン | 131,072トークン |
この表のモデルはすべてFP16の時点で上限に達しているため、KVキャッシュを量子化しても得るものはありません。上限は128kトークン、またはそれより小さければモデル自身のネイティブのコンテキスト長で、後者は「モデルの上限」と表示しています。それを超える空きメモリは何の役にも立ちません。サイズの割にはるかに多くのコンテキストを保持できる行は、ハイブリッド構成、スライディングウィンドウ、MLA(Multi-head Latent Attention)のモデルで、標準的なTransformerのほんの一部しかキャッシュしません。計算の過程は各モデルのページにあります。
このGPUの限界
この一覧に届かないモデルはありません。扱っているモデルはすべてQ4_K_M・8kコンテキストで収まるため、突き当たる限界はパラメータ数ではなく、コンテキスト長とバッチサイズです。
購入かレンタルか
大きなMoEモデルも保持できるx86のマシンを、ノートPCかデスクトップで1台ほしいなら妥当な選択です。30Bを超える密(dense)モデルでは遅く、24GBに収まるものなら中古の24GBのGPUのほうが数倍速く生成します。買う前に、その製品の電力上限を確認してください。
小売価格は変動し、今日書いた数字はひと月もたたずに古くなるため、このページには載せていません。実際に検討している価格を、電気料金と実際の月間使用時間とあわせて購入とレンタルの比較ツールに入れてください。所有するほうが安くなる月がわかり、そうならない場合はそれがわかります。決め手になるのは、価格よりも月間の使用時間であることがはるかに多いです。
率直な評価
WindowsではGPUに最大96GBを割り当てられ、x86で大きなMoEモデルを動かす道になる、ノートPCとミニPC向けのAMDの128GBのチップです。
DGX Sparkと同じ割り切りを、AMDが一般的なPC向けに作ったものです。メモリは多く、速さはほどほどです。WindowsではGPUに最大96GB、Linuxではさらに多く割り当てられ、24GBのどのGPUよりもはるかに大きなモデルを保持できます。256GB/sなので読み出しは遅く、MoEモデルには向きますが、70Bの密(dense)モデルには向きません。x86でWindowsとLinuxが動き、CUDAではなくllama.cpp、LM Studio、ROCmを使います。
得意なこと
- Windowsでは、AMDのVariable Graphics Memoryで最大96GBをグラフィックスメモリに設定できます。
- WindowsかLinuxが動くx86のマシンで、複数のメーカーからノートPCやミニPCが出ています。
- LM Studioとllama.cppが直接対応しており、AMDはこのチップでのLinux上のROCmについて文書を公開しています。
向かないこと
- 256GB/sのため、密(dense)モデルでは1トークンごとに、すべての重みをその速さで読み出すことになります。
- CUDAはありません。ファインチューニングや画像・動画ツールの多くはCUDAを前提にしています。
- Linuxでは、共有メモリの上限を引き上げるまで、GPUから見えるのはRAMの約半分です。また、ROCmには新しいカーネルが必要です。
よくある誤解:128GBのすべてがGPUのメモリになるわけではありません。Windowsでは最大96GBをグラフィックスメモリにでき、割り当てた分はCPUから差し引かれます。電力上限はノートPCやミニPCのメーカーが45〜120Wの範囲で決めるため、同じチップを積んだ2台のマシンでも性能がかなり違うことがあります。
ほかの選択肢との比較
- DGX Spark:126GB・273GB/s・最適なモデルはNemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE)、約37トークン/秒。GPUと共有できる128GBを積んだ、NVIDIAの小型Linuxマシンです。大きなモデルも収まりますが、メモリを読む速さはRTX 4090の約4分の1です。
- MacBook Pro M5 Max:96GB・614GB/s・最適なモデルはNemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE)、約82トークン/秒。40コアGPUの構成を選べば、大きなモデルが収まり614GB/sで読み出せる、Appleの128GBのノートPCです。
- RTX 3090:24GB・936GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約38トークン/秒。ローカルモデルのコストパフォーマンスの基準で、何年もその座にあるGPUです。
ユニファイドメモリのマシンは、DGX Spark・Strix Halo・Mac Studioの比較(英語)で、同じモデルを使って直接比べています。
Ghost CoreからRTX PRO 6000のワークステーションまで、ほかのパーソナルAIコンピューターとの比較はパーソナルAIコンピューターの比較(英語)にあります。
全39種類のGPUはGPU一覧で並べて比較しています。同じ数値をモデルの側から見た表はモデルの適合表(英語)にあります。表を読む代わりに特定の組み合わせを確かめるなら、ローカルLLM動作チェッカーを使ってください。
よくある質問
- Ryzen AI Max+ 395で70Bのモデルは動く?
- 動きます。Llama 3.3 70BはQ4_K_M・8kコンテキストで約45.8GBが必要で、このGPUが使える96GBに収まります。生成速度は推定4トークン/秒で、体感は「対話には遅すぎる」です。
- Ryzen AI Max+ 395で動かすのに最適なモデルは?
- Nemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE)です。Q4_K_M・8kコンテキストでは、使える96GBのうち約45.9GBを使い、生成速度は推定34トークン/秒で、体感は「チャットなら快適」です。サイズより品質を重視するなら、Llama 3.3 70BがQ8で約81GBに収まります。
- Ryzen AI Max+ 395の生成速度は何トークン/秒?
- モデルのサイズ次第です。トークンを生成するたびに、アクティブな重みをすべてメモリから読み出すからです。256GB/s・効率70%で、このGPUは8BのモデルをQ4で推定39トークン/秒で生成します。保持できる最大のモデルのMistral Small 4 119B (MoE)では約48トークン/秒です。人が文章を読む速さは毎秒5〜8語ほどなので、25を超えれば一瞬に感じます。39は256GB/sから求めた上限で、実測ではありません。数値が大きいほど、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
- ローカルLLMに96GBで足りる?
- このサイトで扱う34モデルのうち34モデルが、Q4_K_M・8kコンテキストで動きます。最大で119Bパラメータまでです。本当の試金石はモデルの一覧ではなくコンテキストです。このGPUでNemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE)を動かすと、メモリが尽きるまでに約131,072トークンを保持できます。
- ローカルモデルにはRyzen AI Max+ 395とDGX Sparkのどちら?
- DGX Sparkのほうが多く保持できます(126GB対96GB)が、Q4_K_M・8kコンテキストではどちらも34モデルすべてが動くため、増えたメモリはより長いコンテキストと高い精度に使われます。速度では、DGX Sparkのほうが速く、273GB/s対256GB/sです。チャットの速さを決めるのは帯域幅です。
- Ryzen AI Max+ 395のGPUが使えるメモリはどれくらい?
- Windowsでは、AMDのVariable Graphics Memoryで、128GBのマシンのうち最大96GBをグラフィックスメモリに設定でき、AMDはその範囲内で処理するのが最も性能が出るとしています。Linuxでは、BIOSでの確保を小さくし、代わりに共有メモリの上限を引き上げることをAMDは勧めています。デフォルトはRAMの約半分で、AMD自身のガイドでは120GBまで引き上げています。このページの数値は、すべて96GBを使っています。
- Strix HaloはローカルLLMに向いている?
- MoEモデルなら向いています。数百億のパラメータを持ちながら1トークンごとに読むのは数十億だけなので、256GB/sよりも容量のほうが重要になります。70Bの密(dense)モデルでは遅くなります。1トークンごとに、すべての重みをその速さで読み出すからです。
- メモリ:重み(パラメータ数 × パラメータあたりのバイト数)+KVキャッシュ(標準的なTransformerでは2 × レイヤー数 × KVヘッド数 × ヘッド次元 × コンテキスト長 × バイト数。スライディングウィンドウ、ハイブリッド構成、MLAのモデルは実際のキャッシュのとおりに計算)+ランタイム0.5GB+重みの4%。導出の詳細はLLM VRAM計算ツールにあります。
- 速度:70% × メモリ帯域幅 ÷ アクティブな重みのバイト数。シングルストリーム、バッチ処理なし、プロンプト処理は含みません。実測ではなく上限です。≤の付いた数値(34個中4個)は、トークンごとに読む重みがごく少ないため、実際のランタイムが数値を最も大きく下回る箇所です。詳しくは生成速度(トークン/秒)推定ツールをご覧ください。
- GPUの仕様(メーカーの数値):128GB、256GB/s。AMDによるこのマシンの公式ページを参照してください。メモリ帯域幅の数値の出典は同じチップについてのAMDのRyzen AI Haloのページです。ユニファイドメモリ:AMDは128GBのうち最大96GBをグラフィックスメモリ(Variable Graphics Memory)として確保できるようにしており、その範囲内で処理するのが最適だとしています。このページの数値は96GBを使っています。Linuxについては、共有の上限をさらに引き上げる方法をAMDが案内しており、自社のガイドでは120GBにしています。出典:AMDのVariable Graphics Memoryに関するFAQ。
- モデルのアーキテクチャの値は、各モデルが公開しているconfigから取っています。それぞれの値が何を変えるかは、LLMのセルフホストのガイド(英語)で説明しています。