A100
A100は、このサイトで扱う34のオープンモデルのうち34モデルを、Q4_K_M・8kコンテキストで動かせます(2026年10月16日に計算)。最大のモデルはMistral Small 4 119B (MoE)で、必要量は72.5GB、生成速度は最大379トークン/秒です。
- メモリ
- 80GB(VRAM)
- メモリ帯域幅
- 2,039GB/s
- 発売
- 2020年
- 入手方法
- 購入ではなくレンタル
A100で動くモデルの一覧
A100 80GBがGPUで使えるメモリは80GBで、メモリ帯域幅は2,039GB/sです。以下のモデルはすべて、多くの人が実際に使う設定であるQ4_K_M・8kコンテキストでの値です。5%の安全マージンを差し引くと、使えるのは76GBです。何が読み込めるかはメモリが、どれだけ速く応答するかは帯域幅が決めます。どちらも明示した計算式による推定値で、LLM VRAM計算ツールで計算の過程を確かめられます。
このGPUでは、76GB以下なら収まり、68GBを超えると「ぎりぎり」です。読み込めても会話に使える余裕はほとんどなく、同じ80GBでデスクトップ環境も動かしていると収まらなくなることがあります。トークン/秒は、メモリ帯域幅から求めたシングルストリームの推定値です。≤の付いた数値は上限で、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
計算・2026年10月16日実際に動かすならこのモデル
Llama 3.3 70Bが、このGPUを最も有効に使えるモデルです。使うのは80GBのうち45.8GBで、生成速度は推定35トークン/秒(チャットなら快適)、コンテキストにはまだ100,352トークン分の余裕があります。
ベンチマークは引用していないため、選び方を説明します。モデルはサイズで比べ、MoE(Mixture of Experts)モデルは総パラメータとアクティブパラメータの幾何平均で数えます(経験則で、測定ではありません)。メモリに余裕を持って収まり、25トークン/秒以上で応答する最も大きいクラスを選び、その中で最も新しい汎用モデルを選んでいます。コーディングや推論に特化したモデルは上の一覧には載せていますが、標準ではおすすめしていません。
このGPUが保持できる最大のモデルはMistral Small 4 119B (MoE)で、必要量は72.5GBです。131,072トークンのコンテキストを確保できます。メモリの91%を使っていてもそれだけ確保できるのは、アテンションの設計上、トークンあたりのキャッシュがごく小さいからです。MoEモデルで、トークンごとに読むパラメータは6.5Bだけなので、2つのうち速いのはこちらで、推定379トークン/秒です。その代わり、トークンごとにすべての重みを読む密(dense)モデルの深さはありません。
パラメータ数より品質を重視するなら、Muse Glimmer 30BがQ8_0で約33.5GBに収まります。Q8はほぼ劣化がなく、Q8の小さなモデルは、Q3に押し込んだ大きなモデルに勝つことがよくあります。
実際に収まるコンテキスト長
よく聞かれるのはモデルのサイズですが、実際に効いてくるのはコンテキストです。KVキャッシュは会話の長さに比例して大きくなるため、余裕を持って読み込めたモデルでも、長い文書の途中でメモリが尽きることがあります。80GBで使えるコンテキストは、重みを載せた残りの分だけです。同じモデルが動く2つのGPUでも、使い心地がまったく違うことがあるのはそのためです。以下は、Q4_K_Mの重みで、このGPUが保持できる最大のコンテキストです。
| モデル | 最大コンテキスト長(FP16のKV) | Q8のKVキャッシュ |
|---|---|---|
| Llama 3.3 70B | 100,352トークン | 131,072トークン |
| Qwen3 32B | 40,960トークン・モデルの上限 | 40,960トークン・モデルの上限 |
| Gemma 4 31B | 131,072トークン | 131,072トークン |
| Muse Glimmer 30B | 131,072トークン | 131,072トークン |
KVキャッシュをQ8に量子化すると、保持できる量はおよそ2倍になり、品質の低下はほとんどの人が気づかない程度です。このGPUでは、Llama 3.3 70Bが100,352トークンから131,072トークンになります。上限は128kトークン、またはそれより小さければモデル自身のネイティブのコンテキスト長で、後者は「モデルの上限」と表示しています。それを超える空きメモリは何の役にも立ちません。サイズの割にはるかに多くのコンテキストを保持できる行は、ハイブリッド構成、スライディングウィンドウ、MLA(Multi-head Latent Attention)のモデルで、標準的なTransformerのほんの一部しかキャッシュしません。計算の過程は各モデルのページにあります。
このGPUの限界
この一覧に届かないモデルはありません。扱っているモデルはすべてQ4_K_M・8kコンテキストで収まるため、突き当たる限界はパラメータ数ではなく、コンテキスト長とバッチサイズです。
購入かレンタルか
借りましょう。ラックの外では購入という選択肢自体がなく、仮にあっても、家庭にはない冷却と電源が必要になります。
検討すべき購入価格はなく、あるのは時間料金だけで、それも事業者や週によって異なります。実際に検討している価格を、電気料金と実際の月間使用時間とあわせて購入とレンタルの比較ツールに入れてください。所有するほうが安くなる月がわかり、そうならない場合はそれがわかります。決め手になるのは、価格よりも月間の使用時間であることがはるかに多いです。
レンタルなら、A100 80GB(PCIe版またはSXM版)は1時間$1.35から借りられます(Hyperstack)。オンデマンド・税抜きの料金で、2026年10月19日に確認しました。全事業者の料金はクラウドGPUの料金ガイド(英語)にあります。
率直な評価
データセンターで長く使われてきた主力のGPUで、肝心なところは今も速く、安く借りられます。
A100は2世代前のGPUですが、今も2,039GB/sのHBM2eを備えており、これは4090の2倍以上です。大きなモデルを1つの会話で動かす用途では今も優れており、新しいハードウェアが市場の主役になったため、十分な容量を借りる最も安い方法のひとつであることが多いです。大規模な学習のために選ぶGPUではもうありません。
得意なこと
- 80GB・2,039GB/sで、70BのモデルがQ4で長いコンテキストとともに速く動きます。
- ソフトウェアの対応は成熟しており、ランタイムで想定外のことが起きる要素はありません。
- 80GBクラスのレンタルとしては、たいてい最も安く借りられます。
向かないこと
- 計算性能はAmpere世代で、プロンプト処理と学習ではH100より遅くなります。
- 新しいランタイムが前提にすることが増えているFP8に対応していません。
- 実際にはレンタル専用です。デスクトップに入れるGPUではありません。
よくある誤解:2020年に登場したGPUですが、メモリ帯域幅は今も、5090とRTX PRO 6000以外のすべてのコンシューマー向けGPUを上回ります。帯域幅は計算性能より古くなりにくいので、古いデータセンター向けGPUは、学習用に買われなくなってからも長くチャットに役立ちます。
ほかの選択肢との比較
- H100 SXM:80GB・3,350GB/s・最適なモデルはLlama 3.3 70B、約57トークン/秒。ここに挙げた中で群を抜いて速いメモリを持ち、ほとんどの場合、1人で使うには過剰なGPUです。
- L40S:48GB・864GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約35トークン/秒。購入するのではなく、レンタルの明細の1行として出会う48GBのGPUです。
- RTX PRO 6000 Blackwell:96GB・1,792GB/s・最適なモデルはLlama 3.3 70B、約31トークン/秒。96GBと5090クラスの帯域幅を、1枚で備えたGPUです。
全39種類のGPUはGPU一覧で並べて比較しています。同じ数値をモデルの側から見た表はモデルの適合表(英語)にあります。表を読む代わりに特定の組み合わせを確かめるなら、ローカルLLM動作チェッカーを使ってください。
よくある質問
- A100で70Bのモデルは動く?
- 動きます。Llama 3.3 70BはQ4_K_M・8kコンテキストで約45.8GBが必要で、このGPUが使える80GBに収まります。生成速度は推定35トークン/秒で、体感は「チャットなら快適」です。
- A100で動かすのに最適なモデルは?
- Llama 3.3 70Bです。Q4_K_M・8kコンテキストでは、使える80GBのうち約45.8GBを使い、生成速度は推定35トークン/秒で、体感は「チャットなら快適」です。サイズより品質を重視するなら、Muse Glimmer 30BがQ8で約33.5GBに収まります。
- A100の生成速度は何トークン/秒?
- モデルのサイズ次第です。トークンを生成するたびに、アクティブな重みをすべてメモリから読み出すからです。2,039GB/s・効率70%で、このGPUは8BのモデルをQ4で推定308トークン/秒で生成します。保持できる最大のモデルのMistral Small 4 119B (MoE)では約379トークン/秒です。人が文章を読む速さは毎秒5〜8語ほどなので、25を超えれば一瞬に感じます。308は2,039GB/sから求めた上限で、実測ではありません。数値が大きいほど、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
- ローカルLLMに80GBで足りる?
- このサイトで扱う34モデルのうち34モデルが、Q4_K_M・8kコンテキストで動きます。最大で119Bパラメータまでです。本当の試金石はモデルの一覧ではなくコンテキストです。このGPUでLlama 3.3 70Bを動かすと、メモリが尽きるまでに約100,352トークンを保持できます。
- ローカルモデルにはA100とH100 SXMのどちら?
- どちらも使えるメモリはほぼ同じなので、動くモデルも同じです。速度では、H100 SXMのほうが速く、3,350GB/s対2,039GB/sです。チャットの速さを決めるのは帯域幅です。
- 2026年でもA100は借りる価値がある?
- 1人で使う推論なら価値があり、賢い選択であることも多いです。2,039GB/sのメモリ帯域幅は、今も5090とRTX PRO 6000以外のすべてのコンシューマー向けGPUを上回り、新しいハードウェアが市場の主役になったため、80GBを借りるならたいてい最も安い方法です。足りないのはFP8と、H100並みの学習スループットです。
- A100は40GBと80GBのどちら?
- 言語モデルで意味があるのは80GB版です。70BのモデルをQ4で長いコンテキストとともに保持できますが、40GB版でできるのは、48GBのワークステーション向けGPUとほぼ同じクラスまでです。メモリ帯域幅も高くなっています。
- メモリ:重み(パラメータ数 × パラメータあたりのバイト数)+KVキャッシュ(標準的なTransformerでは2 × レイヤー数 × KVヘッド数 × ヘッド次元 × コンテキスト長 × バイト数。スライディングウィンドウ、ハイブリッド構成、MLAのモデルは実際のキャッシュのとおりに計算)+ランタイム0.5GB+重みの4%。導出の詳細はLLM VRAM計算ツールにあります。
- 速度:70% × メモリ帯域幅 ÷ アクティブな重みのバイト数。シングルストリーム、バッチ処理なし、プロンプト処理は含みません。実測ではなく上限です。≤の付いた数値(34個中23個)は、トークンごとに読む重みがごく少ないため、実際のランタイムが数値を最も大きく下回る箇所です。詳しくは生成速度(トークン/秒)推定ツールをご覧ください。
- GPUの仕様(メーカーの数値):80GB、2,039GB/s。NVIDIAによるこのGPUの公式ページを参照してください。
- 時間料金:各事業者の料金ページまたは料金APIで、2026年10月19日に確認したもので、クラウドGPUの料金ガイド(英語)に載せているとおりです。
- モデルのアーキテクチャの値は、各モデルが公開しているconfigから取っています。それぞれの値が何を変えるかは、LLMのセルフホストのガイド(英語)で説明しています。