RTX PRO 6000 Blackwell
RTX PRO 6000 Blackwellは、このサイトで扱う34のオープンモデルのうち34モデルを、Q4_K_M・8kコンテキストで動かせます(2026年10月16日に計算)。最大のモデルはMistral Small 4 119B (MoE)で、必要量は72.5GB、生成速度は最大333トークン/秒です。
- メモリ
- 96GB(VRAM)
- メモリ帯域幅
- 1,792GB/s
- ボード電力
- 600W
- 発売
- 2025年
- 入手方法
- ワークステーション向け
RTX PRO 6000 BlackwellをローカルLLM動作チェッカーで開く
RTX PRO 6000 Blackwellで動くモデルの一覧
RTX PRO 6000 Blackwell(96GB)がGPUで使えるメモリは96GBで、メモリ帯域幅は1,792GB/sです。以下のモデルはすべて、多くの人が実際に使う設定であるQ4_K_M・8kコンテキストでの値です。5%の安全マージンを差し引くと、使えるのは91.2GBです。何が読み込めるかはメモリが、どれだけ速く応答するかは帯域幅が決めます。どちらも明示した計算式による推定値で、LLM VRAM計算ツールで計算の過程を確かめられます。
このGPUでは、91.2GB以下なら収まり、81.6GBを超えると「ぎりぎり」です。読み込めても会話に使える余裕はほとんどなく、同じ96GBでデスクトップ環境も動かしていると収まらなくなることがあります。トークン/秒は、メモリ帯域幅から求めたシングルストリームの推定値です。≤の付いた数値は上限で、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
計算・2026年10月16日実際に動かすならこのモデル
Llama 3.3 70Bが、このGPUを最も有効に使えるモデルです。使うのは96GBのうち45.8GBで、生成速度は推定31トークン/秒(チャットなら快適)、コンテキストにはまだ131,072トークン分の余裕があります。
ベンチマークは引用していないため、選び方を説明します。モデルはサイズで比べ、MoE(Mixture of Experts)モデルは総パラメータとアクティブパラメータの幾何平均で数えます(経験則で、測定ではありません)。メモリに余裕を持って収まり、25トークン/秒以上で応答する最も大きいクラスを選び、その中で最も新しい汎用モデルを選んでいます。コーディングや推論に特化したモデルは上の一覧には載せていますが、標準ではおすすめしていません。
このGPUが保持できる最大のモデルはMistral Small 4 119B (MoE)で、必要量は72.5GBです。131,072トークンのコンテキストを確保できます。MoEモデルで、トークンごとに読むパラメータは6.5Bだけなので、2つのうち速いのはこちらで、推定333トークン/秒です。その代わり、トークンごとにすべての重みを読む密(dense)モデルの深さはありません。
Q8_0でも約81GBで収まります。メモリが許すならQ8を選ぶ価値があります。Q4では精度が少し落ちますが、Q8はほぼ劣化がありません。
実際に収まるコンテキスト長
よく聞かれるのはモデルのサイズですが、実際に効いてくるのはコンテキストです。KVキャッシュは会話の長さに比例して大きくなるため、余裕を持って読み込めたモデルでも、長い文書の途中でメモリが尽きることがあります。96GBで使えるコンテキストは、重みを載せた残りの分だけです。同じモデルが動く2つのGPUでも、使い心地がまったく違うことがあるのはそのためです。以下は、Q4_K_Mの重みで、このGPUが保持できる最大のコンテキストです。
| モデル | 最大コンテキスト長(FP16のKV) | Q8のKVキャッシュ |
|---|---|---|
| Llama 3.3 70B | 131,072トークン | 131,072トークン |
| Qwen3 32B | 40,960トークン・モデルの上限 | 40,960トークン・モデルの上限 |
| Gemma 4 31B | 131,072トークン | 131,072トークン |
| Muse Glimmer 30B | 131,072トークン | 131,072トークン |
この表のモデルはすべてFP16の時点で上限に達しているため、KVキャッシュを量子化しても得るものはありません。上限は128kトークン、またはそれより小さければモデル自身のネイティブのコンテキスト長で、後者は「モデルの上限」と表示しています。それを超える空きメモリは何の役にも立ちません。サイズの割にはるかに多くのコンテキストを保持できる行は、ハイブリッド構成、スライディングウィンドウ、MLA(Multi-head Latent Attention)のモデルで、標準的なTransformerのほんの一部しかキャッシュしません。計算の過程は各モデルのページにあります。
このGPUの限界
この一覧に届かないモデルはありません。扱っているモデルはすべてQ4_K_M・8kコンテキストで収まるため、突き当たる限界はパラメータ数ではなく、コンテキスト長とバッチサイズです。
購入かレンタルか
96GBを手元で日常的に必要とする場合だけ買いましょう。70Bをたまに動かすだけなら、同じクラスのGPUを月に数時間借りるほうが、比べものにならないほど安く済みます。
ワークステーション向けGPUは店頭価格ではなく見積もりで販売されるため、載せられる数字はひとつに決まりません。実際に検討している価格を、電気料金と実際の月間使用時間とあわせて購入とレンタルの比較ツールに入れてください。このGPUが負荷時に600Wを使うことは、ツールにすでに入っています。所有するほうが安くなる月がわかり、そうならない場合はそれがわかります。決め手になるのは、価格よりも月間の使用時間であることがはるかに多いです。
レンタルなら、RTX PRO 6000(クラウドで使われるServer Edition)は1時間$1.69から借りられます(RunPod Community・第三者のホスト)。マシンを自社で運用する事業者では$1.80です(Nebius)。オンデマンド・税抜きの料金で、2026年10月19日に確認しました。全事業者の料金はクラウドGPUの料金ガイド(英語)にあります。
率直な評価
96GBと5090クラスの帯域幅を、1枚で備えたGPUです。
70BのモデルをQ8で、あるいは120BのMoEモデルをネイティブの精度で、何も分割せずに1枚で動かせる初めてのGPUです。96GBに5090と同じ1792GB/sの帯域幅を組み合わせているため、これまでの大容量のワークステーション向けGPUとは違い、サイズの割に遅くはありません。ワークステーション版の消費電力は600Wで、300WのMax-Q版はクロックを抑える代わりに、すぐ隣に置いても気にならないマシンにできます。
得意なこと
- 96GBあれば、現在公開されているオープンモデルのサイズでは、容量に関する判断がほぼすべて不要になります。
- 1792GB/sあるので、大きなモデルでも、のろのろではなく快適なペースで生成できます。
- 1枚のGPUに1つのメモリ空間なので、テンソル並列の設定も、複数GPUへの分割にまつわる厄介なデバッグも要りません。
向かないこと
- ワークステーション版は600Wで、電源ユニットと部屋がそれに縛られます。
- プロ向けハードウェアの価格です。お金で買うのは容量で、同じ容量は時間単位で借りられます。
- 70B未満のモデルには過剰です。その範囲なら、5090が同じ仕事を同じ速さでこなします。
よくある誤解:帯域幅は5090と同じ1792GB/sです。両方のGPUに収まるモデルなら、生成の速さは同じです。お金を払うのは、より速いGPUではなく、あくまで64GB多いアドレス空間に対してです。
ほかの選択肢との比較
- RTX 5090:32GB・1,792GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約73トークン/秒。メモリ帯域幅で、快適に動かせる範囲を変えた初めてのコンシューマー向けGPUです。
- RTX 6000 Ada:48GB・960GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約39トークン/秒。普通のPCに48GBを、300Wで、騒音なしに載せられるGPUです。
- A100:80GB・2,039GB/s・最適なモデルはLlama 3.3 70B、約35トークン/秒。データセンターで長く使われてきた主力のGPUで、肝心なところは今も速く、安く借りられます。
Ghost CoreからRTX PRO 6000のワークステーションまで、ほかのパーソナルAIコンピューターとの比較はパーソナルAIコンピューターの比較(英語)にあります。
全39種類のGPUはGPU一覧で並べて比較しています。同じ数値をモデルの側から見た表はモデルの適合表(英語)にあります。表を読む代わりに特定の組み合わせを確かめるなら、ローカルLLM動作チェッカーを使ってください。
よくある質問
- RTX PRO 6000 Blackwellで70Bのモデルは動く?
- 動きます。Llama 3.3 70BはQ4_K_M・8kコンテキストで約45.8GBが必要で、このGPUが使える96GBに収まります。生成速度は推定31トークン/秒で、体感は「チャットなら快適」です。
- RTX PRO 6000 Blackwellで動かすのに最適なモデルは?
- Llama 3.3 70Bです。Q4_K_M・8kコンテキストでは、使える96GBのうち約45.8GBを使い、生成速度は推定31トークン/秒で、体感は「チャットなら快適」です。Q8でも約81GBで収まるので、収まるならQ8を選ぶ価値があります。
- RTX PRO 6000 Blackwellの生成速度は何トークン/秒?
- モデルのサイズ次第です。トークンを生成するたびに、アクティブな重みをすべてメモリから読み出すからです。1,792GB/s・効率70%で、このGPUは8BのモデルをQ4で推定270トークン/秒で生成します。保持できる最大のモデルのMistral Small 4 119B (MoE)では約333トークン/秒です。人が文章を読む速さは毎秒5〜8語ほどなので、25を超えれば一瞬に感じます。270は1,792GB/sから求めた上限で、実測ではありません。数値が大きいほど、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
- ローカルLLMに96GBで足りる?
- このサイトで扱う34モデルのうち34モデルが、Q4_K_M・8kコンテキストで動きます。最大で119Bパラメータまでです。本当の試金石はモデルの一覧ではなくコンテキストです。このGPUでLlama 3.3 70Bを動かすと、メモリが尽きるまでに約131,072トークンを保持できます。
- ローカルモデルにはRTX PRO 6000 BlackwellとRTX 5090のどちら?
- このGPUのほうが多く保持できます(96GB対32GB)。そのため、RTX 5090の28モデルに対して、34モデルが動きます。速度では、両者は同じです。チャットの速さを決めるのは帯域幅です。
- RTX PRO 6000は70Bのモデルをフル精度で動かせる?
- FP16では動かせません。重みだけで約140GBが必要になるからです。実用上ほぼ劣化のないQ8なら、70Bのモデルが長いコンテキストの余裕を残して収まり、GPU1枚でそれができるのはこれが初めてです。
- RTX PRO 6000とRTX 5090のどちら?
- どちらもメモリを同じ1,792GB/sで読み出すため、両方に収まるモデルなら生成の速さは同じです。追加のお金で買えるのは96GBのアドレス空間だけで、70Bのモデルや非常に長いコンテキストを使うなら意味がありますが、使わないなら無駄になります。
- メモリ:重み(パラメータ数 × パラメータあたりのバイト数)+KVキャッシュ(標準的なTransformerでは2 × レイヤー数 × KVヘッド数 × ヘッド次元 × コンテキスト長 × バイト数。スライディングウィンドウ、ハイブリッド構成、MLAのモデルは実際のキャッシュのとおりに計算)+ランタイム0.5GB+重みの4%。導出の詳細はLLM VRAM計算ツールにあります。
- 速度:70% × メモリ帯域幅 ÷ アクティブな重みのバイト数。シングルストリーム、バッチ処理なし、プロンプト処理は含みません。実測ではなく上限です。≤の付いた数値(34個中21個)は、トークンごとに読む重みがごく少ないため、実際のランタイムが数値を最も大きく下回る箇所です。詳しくは生成速度(トークン/秒)推定ツールをご覧ください。
- GPUの仕様(メーカーの数値):96GB、1,792GB/s、600W。NVIDIAによるこのGPUの公式ページを参照してください。
- 時間料金:各事業者の料金ページまたは料金APIで、2026年10月19日に確認したもので、クラウドGPUの料金ガイド(英語)に載せているとおりです。電気代:GPUのボード電力をフルに使い、1kWhあたり$0.20で計算しています。PCのほかの部品は含みません。
- モデルのアーキテクチャの値は、各モデルが公開しているconfigから取っています。それぞれの値が何を変えるかは、LLMのセルフホストのガイド(英語)で説明しています。