Arc Pro B70

Arc Pro B70は、このサイトで扱う34のオープンモデルのうち28モデルを、Q4_K_M・8kコンテキストで動かせます(2026年10月16日に計算)。最大のモデルはQwen3.6 35B-A3B (MoE)で、必要量は22.4GB、生成速度は最大245トークン/秒です。

更新日

メモリ
32GB(VRAM)
メモリ帯域幅
608GB/s
ボード電力
230W
発売
2026年
入手方法
ワークステーション向け
動くモデル
28モデル(全34)
Q4_K_M・8kコンテキストでの数です。保持できる最大のモデルはQwen3.6 35B-A3B (MoE)で、22.4GB、最大245トークン/秒です。
計算・2026年10月16日
動かすのに最適なモデル
Muse Glimmer 30B
32GBのうち18.7GBを使い、約25トークン/秒です(使えるがやや遅い)。余裕を持って収まり、25トークン/秒以上で応答するモデルのうち最も大きいクラスを選び、その中で最も新しいものを選んでいます。
計算・2026年10月16日

Arc Pro B70をローカルLLM動作チェッカーで開く

Arc Pro B70で動くモデルの一覧

Arc Pro B70(32GB)がGPUで使えるメモリは32GBで、メモリ帯域幅は608GB/sです。以下のモデルはすべて、多くの人が実際に使う設定であるQ4_K_M・8kコンテキストでの値です。5%の安全マージンを差し引くと、使えるのは30.4GBです。何が読み込めるかはメモリが、どれだけ速く応答するかは帯域幅が決めます。どちらも明示した計算式による推定値で、LLM VRAM計算ツールで計算の過程を確かめられます。

  • 必要量3.4GB
    ≤ 229トークン/秒
    動く
    残り27.0GB
  • 4.7B
    必要量3.7GB
    ≤ 156トークン/秒
    動く
    残り26.7GB
  • 必要量6.4GB
    92トークン/秒
    動く
    残り24.0GB
  • 8.2B
    必要量6.7GB
    89トークン/秒
    動く
    残り23.7GB
  • 必要量7.2GB
    83トークン/秒
    動く
    残り23.2GB
  • 9.7B
    必要量6.7GB
    76トークン/秒
    動く
    残り23.7GB
  • 必要量8.2GB
    61トークン/秒
    動く
    残り22.2GB
  • 12.2B
    必要量8.7GB
    60トークン/秒
    動く
    残り21.7GB
  • 必要量10.3GB
    52トークン/秒
    動く
    残り20.1GB
  • 14.8B
    必要量10.8GB
    50トークン/秒
    動く
    残り19.6GB
  • 14.7B
    必要量11GB
    50トークン/秒
    動く
    残り19.4GB
  • 21B(アクティブ3.6B)
    必要量13.4GB
    ≤ 204トークン/秒
    動く
    残り17.0GB
  • 必要量16.3GB
    31トークン/秒
    動く
    残り14.1GB
  • 必要量16.3GB
    31トークン/秒
    動く
    残り14.1GB
  • 25.8B(アクティブ3.8B)
    必要量16.4GB
    ≤ 193トークン/秒
    動く
    残り14.0GB
  • 27.4B
    必要量18.1GB
    27トークン/秒
    動く
    残り12.3GB
  • 27.8B
    必要量18GB
    26トークン/秒
    動く
    残り12.4GB
  • 27.8B
    必要量18GB
    26トークン/秒
    動く
    残り12.4GB
  • 必要量20.3GB
    25トークン/秒
    動く
    残り10.1GB
  • 必要量18.7GB
    25トークン/秒
    動く
    残り11.7GB
  • 30.5B(アクティブ3.3B)
    必要量19.7GB
    ≤ 222トークン/秒
    動く
    残り10.7GB
  • 31.2B(アクティブ3B)
    必要量19.8GB
    ≤ 245トークン/秒
    動く
    残り10.6GB
  • 31.3B
    必要量20.9GB
    23トークン/秒
    動く
    残り9.5GB
  • 31.6B(アクティブ3B)
    必要量19.7GB
    ≤ 245トークン/秒
    動く
    残り10.7GB
  • 32.8B
    必要量22.4GB
    22トークン/秒
    動く
    残り8.0GB
  • 必要量22.4GB
    22トークン/秒
    動く
    残り8.0GB
  • 必要量22.4GB
    22トークン/秒
    動く
    残り8.0GB
  • 36B(アクティブ3B)
    必要量22.4GB
    ≤ 245トークン/秒
    動く
    残り8.0GB
  • 必要量45.8GB
    動かない
    15.4GB不足
  • 必要量45.8GB
    動かない
    15.4GB不足
  • 74.9B(アクティブ9B)
    必要量45.9GB
    動かない
    15.5GB不足
  • 79.7B(アクティブ3B)
    必要量48.9GB
    動かない
    18.5GB不足
  • 117B(アクティブ5.1B)
    必要量71.4GB
    動かない
    41.0GB不足
  • 119B(アクティブ6.5B)
    必要量72.5GB
    動かない
    42.1GB不足

このGPUでは、30.4GB以下なら収まり、27.2GBを超えると「ぎりぎり」です。読み込めても会話に使える余裕はほとんどなく、同じ32GBでデスクトップ環境も動かしていると収まらなくなることがあります。トークン/秒は、メモリ帯域幅から求めたシングルストリームの推定値です。≤の付いた数値は上限で、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。

計算・2026年10月16日

実際に動かすならこのモデル

Muse Glimmer 30Bが、このGPUを最も有効に使えるモデルです。使うのは32GBのうち18.7GBで、生成速度は推定25トークン/秒(使えるがやや遅い)、コンテキストにはまだ131,072トークン分の余裕があります。

ベンチマークは引用していないため、選び方を説明します。モデルはサイズで比べ、MoE(Mixture of Experts)モデルは総パラメータとアクティブパラメータの幾何平均で数えます(経験則で、測定ではありません)。メモリに余裕を持って収まり、25トークン/秒以上で応答する最も大きいクラスを選び、その中で最も新しい汎用モデルを選んでいます。コーディングや推論に特化したモデルは上の一覧には載せていますが、標準ではおすすめしていません。

このGPUが保持できる最大のモデルはQwen3.6 35B-A3B (MoE)で、必要量は22.4GBです。131,072トークンのコンテキストを確保できます。MoEモデルで、トークンごとに読むパラメータは3Bだけなので、2つのうち速いのはこちらで、推定245トークン/秒です。その代わり、トークンごとにすべての重みを読む密(dense)モデルの深さはありません。

パラメータ数より品質を重視するなら、Mistral Small 3.1 24BがQ8_0で約28.3GBに収まります。Q8はほぼ劣化がなく、Q8の小さなモデルは、Q3に押し込んだ大きなモデルに勝つことがよくあります。

実際に収まるコンテキスト長

よく聞かれるのはモデルのサイズですが、実際に効いてくるのはコンテキストです。KVキャッシュは会話の長さに比例して大きくなるため、余裕を持って読み込めたモデルでも、長い文書の途中でメモリが尽きることがあります。32GBで使えるコンテキストは、重みを載せた残りの分だけです。同じモデルが動く2つのGPUでも、使い心地がまったく違うことがあるのはそのためです。以下は、Q4_K_Mの重みで、このGPUが保持できる最大のコンテキストです。

モデル最大コンテキスト長(FP16のKV)Q8のKVキャッシュ
Muse Glimmer 30B 131,072トークン 131,072トークン
Qwen3 32B 37,888トークン 40,960トークン・モデルの上限
Gemma 4 31B 123,904トークン 131,072トークン
Granite 4.2 30B 46,080トークン 93,184トークン

KVキャッシュをQ8に量子化すると、保持できる量はおよそ2倍になり、品質の低下はほとんどの人が気づかない程度です。このGPUでは、Gemma 4 31Bが123,904トークンから131,072トークンになります。上限は128kトークン、またはそれより小さければモデル自身のネイティブのコンテキスト長で、後者は「モデルの上限」と表示しています。それを超える空きメモリは何の役にも立ちません。サイズの割にはるかに多くのコンテキストを保持できる行は、ハイブリッド構成、スライディングウィンドウ、MLA(Multi-head Latent Attention)のモデルで、標準的なTransformerのほんの一部しかキャッシュしません。計算の過程は各モデルのページにあります。

計算・2026年10月16日

このGPUの限界

最初に届かなくなるモデルはLlama 3.3 70Bで、Q4_K_M・8kコンテキストで約45.8GBが必要です。使えるメモリは32GBです。Q3_K_Mに下げると約37.7GBが必要で、それでも収まりません。残りをシステムRAMにオフロードすれば動きますが、10〜50倍遅くなります。モデルが動くのを確かめる方法であって、使う方法ではありません。

購入かレンタルか

控えめな消費電力で1枚に32GBが必要で、使うツールがIntelで動く場合(典型的にはllama.cpp、またはLinux上のLLM ScalerでのvLLM)には、買う価値があります。速さが必要なら、RTX 5090は575Wで、32GBを3倍近い速さで読み出し、CUDAも動きます。32GBが必要な作業がたまにあるだけなら、所有するより時間単位で借りるほうが安く済みます。

ワークステーション向けGPUは店頭価格ではなく見積もりで販売されるため、載せられる数字はひとつに決まりません。実際に検討している価格を、電気料金と実際の月間使用時間とあわせて購入とレンタルの比較ツールに入れてください。このGPUが負荷時に230Wを使うことは、ツールにすでに入っています。所有するほうが安くなる月がわかり、そうならない場合はそれがわかります。決め手になるのは、価格よりも月間の使用時間であることがはるかに多いです。

率直な評価

Intelの32GBのワークステーション向けGPUで、RTX 5090と同じ容量を608GB/sで読み出し、Intelのソフトウェアで動かします。

RTX 5090と同じ32GBをECC付きで保持し、それを608GB/sで読み出します。これはArc Pro B60より3分の1多く、Radeon AI PRO R9700をわずかに下回り、5090の約3分の1です。未解決なのはソフトウェアです。llama.cppはSYCLとVulkanで、OllamaはVulkanで対応しており、IntelのLLM ScalerはLinux向けにvLLMをまとめて提供していますが、CUDA専用のツールは動きません。

得意なこと

  • 1枚でECC付きの32GBを載せ、Intel自身の設計ではボード電力230Wです。
  • IntelのLLM Scalerは2026年にB70に対応し、複数のGPUにまたがるテンソル並列を含めてvLLMをまとめて提供しています。
  • ISV認証を受けたプロ向けドライバーがあり、Intelは代わりにコンシューマー向けのゲーム用ドライバーも入れられるとしています。

向かないこと

  • 608GB/sはRTX 5090の約3分の1で、32GBを必要とする密(dense)モデルは生成が遅くなります。
  • IntelのAIソフトウェアはCUDAやROCmより歴史が浅く、IPEX-LLMはアーカイブ済みで、Intel自身のvLLMの方法はLinux上のコンテナで動きます。
  • CUDAには対応していません。

よくある誤解:消費電力の数値は1つではありません。Intelは自社のカードを230Wとし、パートナーの設計では160〜290Wとしています。32GBと608GB/sは変わりませんが、クロック、騒音、必要な電源ユニットは変わるので、個々のボードを確認してください。

ほかの選択肢との比較

  • Radeon AI PRO R9700:32GB・640GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約26トークン/秒。AMDの32GBのワークステーション向けGPUで、RX 9070 XTと同じ帯域幅に2倍のメモリを載せ、ボード電力は300Wです。
  • Arc Pro B60:24GB・456GB/s・最適なモデルはGemma 4 12B、約46トークン/秒。Intelの24GBのワークステーション向けGPUで、B580と同じ帯域幅に2倍のメモリを載せています。
  • RTX 5090:32GB・1,792GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約73トークン/秒。メモリ帯域幅で、快適に動かせる範囲を変えた初めてのコンシューマー向けGPUです。

全39種類のGPUはGPU一覧で並べて比較しています。同じ数値をモデルの側から見た表はモデルの適合表(英語)にあります。表を読む代わりに特定の組み合わせを確かめるなら、ローカルLLM動作チェッカーを使ってください。

よくある質問

Arc Pro B70で70Bのモデルは動く?
Q4_K_Mでは、1枚では動きません。Llama 3.3 70Bは8kコンテキストで約45.8GBが必要で、このGPUが使えるのは32GBです。選択肢は、より小さなモデルにするか、コンテキストをごく短くしてより強く量子化するか、2枚に分けるか、必要な時間だけより大きなGPUを借りるかです。
Arc Pro B70で動かすのに最適なモデルは?
Muse Glimmer 30Bです。Q4_K_M・8kコンテキストでは、使える32GBのうち約18.7GBを使い、生成速度は推定25トークン/秒で、体感は「使えるがやや遅い」です。サイズより品質を重視するなら、Mistral Small 3.1 24BがQ8で約28.3GBに収まります。
Arc Pro B70の生成速度は何トークン/秒?
モデルのサイズ次第です。トークンを生成するたびに、アクティブな重みをすべてメモリから読み出すからです。608GB/s・効率70%で、このGPUは8BのモデルをQ4で推定92トークン/秒で生成します。保持できる最大のモデルのQwen3.6 35B-A3B (MoE)では約245トークン/秒です。人が文章を読む速さは毎秒5〜8語ほどなので、25を超えれば一瞬に感じます。92は608GB/sから求めた上限で、実測ではありません。数値が大きいほど、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
ローカルLLMに32GBで足りる?
このサイトで扱う34モデルのうち28モデルが、Q4_K_M・8kコンテキストで動きます。最大で36Bパラメータまでです。本当の試金石はモデルの一覧ではなくコンテキストです。このGPUでMuse Glimmer 30Bを動かすと、メモリが尽きるまでに約131,072トークンを保持できます。
ローカルモデルにはArc Pro B70とRadeon AI PRO R9700のどちら?
どちらも使えるメモリはほぼ同じなので、動くモデルも同じです。速度では、Radeon AI PRO R9700のほうが速く、640GB/s対608GB/sです。チャットの速さを決めるのは帯域幅です。
ローカルLLMにはArc Pro B70とRTX 5090のどちら?
どちらも32GBなので、収まるモデルは同じです。5090はメモリを1,792GB/s(B70は608GB/s)で読み出し、3倍近い速さで、ほとんどのツールが真っ先に対応するCUDAも動きます。B70のボード電力はIntel自身のカードで230W(5090は575W)で、ECCメモリを備えています。速さとソフトウェアなら5090、低い消費電力で32GBが欲しいならB70です。
OllamaはIntel Arc Pro B70に対応している?
Vulkanバックエンドを通じてなら対応しています。OllamaはWindowsとLinuxでVulkanをデフォルトで有効にしていますが、ハードウェアのページにIntelのGPUは製品名では載っていません。このGPUでのIntel自身の方法はLLM Scalerで、Arc Pro B60とB70向けにvLLMをコンテナにまとめて提供しています。また、llama.cppはSYCLを通じてIntelのGPUに対応しています。
  • メモリ:重み(パラメータ数 × パラメータあたりのバイト数)+KVキャッシュ(標準的なTransformerでは2 × レイヤー数 × KVヘッド数 × ヘッド次元 × コンテキスト長 × バイト数。スライディングウィンドウ、ハイブリッド構成、MLAのモデルは実際のキャッシュのとおりに計算)+ランタイム0.5GB+重みの4%。導出の詳細はLLM VRAM計算ツールにあります。
  • 速度:70% × メモリ帯域幅 ÷ アクティブな重みのバイト数。シングルストリーム、バッチ処理なし、プロンプト処理は含みません。実測ではなく上限です。≤の付いた数値(28個中8個)は、トークンごとに読む重みがごく少ないため、実際のランタイムが数値を最も大きく下回る箇所です。詳しくは生成速度(トークン/秒)推定ツールをご覧ください。
  • GPUの仕様(メーカーの数値):32GB、608GB/s、230W。IntelによるこのGPUの公式ページを参照してください。
  • モデルのアーキテクチャの値は、各モデルが公開しているconfigから取っています。それぞれの値が何を変えるかは、LLMのセルフホストのガイド(英語)で説明しています。