Mac mini M5 Pro

Mac mini M5 Proは、このサイトで扱う34のオープンモデルのうち28モデルを、Q4_K_M・8kコンテキストで動かせます(2026年10月16日に計算)。最大のモデルはQwen3.6 35B-A3B (MoE)で、必要量は22.4GB、生成速度は最大124トークン/秒です。

更新日

メモリ
64GB(ユニファイドメモリ)
GPU用
48GB
メモリ帯域幅
307GB/s
発売
2026年
入手方法
Appleのユニファイドメモリ
動くモデル
28モデル(全34)
Q4_K_M・8kコンテキストでの数です。保持できる最大のモデルはQwen3.6 35B-A3B (MoE)で、22.4GB、最大124トークン/秒です。
計算・2026年10月16日
動かすのに最適なモデル
Gemma 4 12B
48GBのうち8.2GBを使い、約31トークン/秒です(チャットなら快適)。余裕を持って収まり、25トークン/秒以上で応答するモデルのうち最も大きいクラスを選び、その中で最も新しいものを選んでいます。
計算・2026年10月16日

Mac mini M5 ProをローカルLLM動作チェッカーで開く

Mac mini M5 Proで動くモデルの一覧

Mac mini M5 Pro(64GB)がGPUで使えるメモリは48GB(64GBのユニファイドメモリの75%で、macOSがデフォルトでGPUに割り当てることが確認されている割合)で、メモリ帯域幅は307GB/sです。以下のモデルはすべて、多くの人が実際に使う設定であるQ4_K_M・8kコンテキストでの値です。5%の安全マージンを差し引くと、使えるのは45.6GBです。何が読み込めるかはメモリが、どれだけ速く応答するかは帯域幅が決めます。どちらも明示した計算式による推定値で、LLM VRAM計算ツールで計算の過程を確かめられます。

このGPUでは、45.6GB以下なら収まり、40.8GBを超えると「ぎりぎり」です。読み込めても会話に使える余裕はほとんどなく、同じ64GBでデスクトップ環境も動かしていると収まらなくなることがあります。トークン/秒は、メモリ帯域幅から求めたシングルストリームの推定値です。≤の付いた数値は上限で、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。

計算・2026年10月16日

Appleシリコンに特有の注意点があります。このトークン/秒の数値が表すのは生成で、ユニファイドメモリが得意とする処理です。プロンプト処理(最初のトークンが返ってくる前に、送った内容を読み込む処理)は同等のNVIDIA製GPUよりはっきり遅く、長い文書を貼り付けたときに感じるのはこちらです。短いプロンプトならこのマシンでも速く感じますが、30,000トークンのプロンプトではそうはいきません。

実際に動かすならこのモデル

Gemma 4 12Bが、このGPUを最も有効に使えるモデルです。使うのは48GBのうち8.2GBで、生成速度は推定31トークン/秒(チャットなら快適)、コンテキストにはまだ131,072トークン分の余裕があります。

ベンチマークは引用していないため、選び方を説明します。モデルはサイズで比べ、MoE(Mixture of Experts)モデルは総パラメータとアクティブパラメータの幾何平均で数えます(経験則で、測定ではありません)。メモリに余裕を持って収まり、25トークン/秒以上で応答する最も大きいクラスを選び、その中で最も新しい汎用モデルを選んでいます。コーディングや推論に特化したモデルは上の一覧には載せていますが、標準ではおすすめしていません。

このGPUが保持できる最大のモデルはQwen3.6 35B-A3B (MoE)で、必要量は22.4GBです。131,072トークンのコンテキストを確保できます。MoEモデルで、トークンごとに読むパラメータは3Bだけなので、2つのうち速いのはこちらで、推定124トークン/秒です。その代わり、トークンごとにすべての重みを読む密(dense)モデルの深さはありません。

パラメータ数より品質を重視するなら、Muse Glimmer 30BがQ8_0で約33.5GBに収まります。Q8はほぼ劣化がなく、Q8の小さなモデルは、Q3に押し込んだ大きなモデルに勝つことがよくあります。

実際に収まるコンテキスト長

よく聞かれるのはモデルのサイズですが、実際に効いてくるのはコンテキストです。KVキャッシュは会話の長さに比例して大きくなるため、余裕を持って読み込めたモデルでも、長い文書の途中でメモリが尽きることがあります。48GBで使えるコンテキストは、重みを載せた残りの分だけです。同じモデルが動く2つのGPUでも、使い心地がまったく違うことがあるのはそのためです。以下は、Q4_K_Mの重みで、このGPUが保持できる最大のコンテキストです。

モデル最大コンテキスト長(FP16のKV)Q8のKVキャッシュ
Gemma 4 12B 131,072トークン 131,072トークン
Qwen3 32B 40,960トークン・モデルの上限 40,960トークン・モデルの上限
Gemma 4 31B 131,072トークン 131,072トークン
Muse Glimmer 30B 131,072トークン 131,072トークン

この表のモデルはすべてFP16の時点で上限に達しているため、KVキャッシュを量子化しても得るものはありません。上限は128kトークン、またはそれより小さければモデル自身のネイティブのコンテキスト長で、後者は「モデルの上限」と表示しています。それを超える空きメモリは何の役にも立ちません。サイズの割にはるかに多くのコンテキストを保持できる行は、ハイブリッド構成、スライディングウィンドウ、MLA(Multi-head Latent Attention)のモデルで、標準的なTransformerのほんの一部しかキャッシュしません。計算の過程は各モデルのページにあります。

計算・2026年10月16日

このGPUの限界

最初に届かなくなるモデルはLlama 3.3 70Bで、Q4_K_M・8kコンテキストで約45.8GBが必要です。使えるメモリは48GBです。注意が必要なほど近い値です。48GBそのものには収まっていて、このサイトが収まる判定に使う95%のラインを超えているだけです。ディスプレイをつないだGPUでは動かないものと考えてください。ディスプレイをつないでいないGPUで、コンテキストを短くすれば動きます。Q3_K_Mに下げると約37.7GBが必要で、収まりますが、Q3は品質の低下が大きいため、たいていは小さなモデルをQ4で動かすほうが良い選択です。残りをシステムRAMにオフロードすれば動きますが、10〜50倍遅くなります。モデルが動くのを確かめる方法であって、使う方法ではありません。

購入かレンタルか

中規模のモデルを保持できる静かなマシンが欲しく、CUDAが不要なら、64GBの構成を買いましょう。メモリはあとから増やせません。より多くのメモリや速さが必要なら、M5 Maxは2倍の速さで読み出し、128GBまで載せられます。大きなモデルをたまに使うだけなら、最大のモデルに合わせて買うより、大きなGPUを時間単位で借りるほうが安く済みます。

重要なのはマシン本体ではなくメモリのアップグレードで、Appleはその価格を構成ごとに変えています。実際に検討している価格を、電気料金と実際の月間使用時間とあわせて購入とレンタルの比較ツールに入れてください。所有するほうが安くなる月がわかり、そうならない場合はそれがわかります。決め手になるのは、価格よりも月間の使用時間であることがはるかに多いです。

率直な評価

ローカルモデル向けの、Appleの現行のMac miniで、最大64GBのメモリを307GB/sで読み出します。

M4 ProのMac miniと同じ64GBの上限で、メモリがより速くなっています。帯域幅は307GB/s(M4 Proは273GB/s)で、M5 Maxの614GB/sのちょうど半分です。64GBのマシンでGPUが使えるのは約48GBで、どのコンシューマー向けGPUよりも多いため、MoEモデルには向いていますが、メモリを埋めるような密(dense)モデルは生成が遅くなります。すべてのAppleのマシンと同じく、プロンプト処理はNVIDIAに及びません。

得意なこと

  • 最大64GBのユニファイドメモリを載せられ、約48GBをGPUが使えます。
  • 307GB/sで、M4 ProのMac miniより約8分の1速く読み出します。
  • 小さく静かで、llama.cppとOllamaはMetalを通じて動きます。

向かないこと

  • 307GB/sはM5 Maxの半分で、大きな密(dense)モデルは生成が遅くなります。
  • プロンプト処理はNVIDIAより遅く、長い文書やエージェントのループではその差を感じます。
  • CUDAには対応しておらず、メモリは購入時に決まり、あとから増やせません。

よくある誤解:AppleはM5 Proのメモリ帯域幅を307GB/sの1つだけ公表しており、20コアGPUへのアップグレードについて別の数値は出していません。アップグレードで増えるのは演算性能で、プロンプト処理には効きますが、生成速度を決めるのはメモリ帯域幅です。チャットが目的なら、お金は64GBに回すほうが有効です。

ほかの選択肢との比較

  • Mac mini M4 Pro:48GB・273GB/s・最適なモデルはGemma 4 12B、約27トークン/秒。どのコンシューマー向けGPUよりも多いメモリをGPUに割り当てられる、小さく静かなMacで、メモリは273GB/sで読み出します。
  • MacBook Pro M5 Max:96GB・614GB/s・最適なモデルはNemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE)、約82トークン/秒。40コアGPUの構成を選べば、大きなモデルが収まり614GB/sで読み出せる、Appleの128GBのノートPCです。
  • Ryzen AI Max+ 395:96GB・256GB/s・最適なモデルはNemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE)、約34トークン/秒。WindowsではGPUに最大96GBを割り当てられ、x86で大きなMoEモデルを動かす道になる、ノートPCとミニPC向けのAMDの128GBのチップです。

全39種類のGPUはGPU一覧で並べて比較しています。同じ数値をモデルの側から見た表はモデルの適合表(英語)にあります。表を読む代わりに特定の組み合わせを確かめるなら、ローカルLLM動作チェッカーを使ってください。

よくある質問

Mac mini M5 Proで70Bのモデルは動く?
Q4_K_Mでは、1枚では動きません。Llama 3.3 70Bは8kコンテキストで約45.8GBが必要で、このGPUが使えるのは48GBです。選択肢は、より小さなモデルにするか、コンテキストをごく短くしてより強く量子化するか、2枚に分けるか、必要な時間だけより大きなGPUを借りるかです。
Mac mini M5 Proで動かすのに最適なモデルは?
Gemma 4 12Bです。Q4_K_M・8kコンテキストでは、使える48GBのうち約8.2GBを使い、生成速度は推定31トークン/秒で、体感は「チャットなら快適」です。サイズより品質を重視するなら、Muse Glimmer 30BがQ8で約33.5GBに収まります。
Mac mini M5 Proの生成速度は何トークン/秒?
モデルのサイズ次第です。トークンを生成するたびに、アクティブな重みをすべてメモリから読み出すからです。307GB/s・効率70%で、このGPUは8BのモデルをQ4で推定46トークン/秒で生成します。保持できる最大のモデルのQwen3.6 35B-A3B (MoE)では約124トークン/秒です。人が文章を読む速さは毎秒5〜8語ほどなので、25を超えれば一瞬に感じます。46は307GB/sから求めた上限で、実測ではありません。数値が大きいほど、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
ローカルLLMに48GBで足りる?
このサイトで扱う34モデルのうち28モデルが、Q4_K_M・8kコンテキストで動きます。最大で36Bパラメータまでです。本当の試金石はモデルの一覧ではなくコンテキストです。このGPUでGemma 4 12Bを動かすと、メモリが尽きるまでに約131,072トークンを保持できます。
ローカルモデルにはMac mini M5 ProとMac mini M4 Proのどちら?
どちらも使えるメモリはほぼ同じなので、動くモデルも同じです。速度では、このGPUのほうが速く、307GB/s対273GB/sです。チャットの速さを決めるのは帯域幅です。
ローカルLLMにはMac mini M5 ProとM5 Maxのどちら?
M5 Maxはメモリを614GB/sで読み出し、M5 Proの307GB/sの2倍です。また最大128GB(M5 Proは64GB)まで載せられるため、より大きなモデルを保持でき、両方に収まるモデルなら速度の上限は2倍です。Mac miniは、64GBを手に入れる、より小さく静かな方法です。
64GBのMac mini M5 Proのうち、GPUが使えるのはどれくらい?
デフォルトでは約75%なので、約48GBです。Appleは数値を公表していません。これは大容量メモリのMacで確認されているmacOSの上限で、このページの数値はすべてこれを使っています。iogpu.wired_limit_mbの設定で引き上げられますが、システムのメモリが足りなくなるおそれがあります。
  • メモリ:重み(パラメータ数 × パラメータあたりのバイト数)+KVキャッシュ(標準的なTransformerでは2 × レイヤー数 × KVヘッド数 × ヘッド次元 × コンテキスト長 × バイト数。スライディングウィンドウ、ハイブリッド構成、MLAのモデルは実際のキャッシュのとおりに計算)+ランタイム0.5GB+重みの4%。導出の詳細はLLM VRAM計算ツールにあります。
  • 速度:70% × メモリ帯域幅 ÷ アクティブな重みのバイト数。シングルストリーム、バッチ処理なし、プロンプト処理は含みません。実測ではなく上限です。≤の付いた数値(28個中6個)は、トークンごとに読む重みがごく少ないため、実際のランタイムが数値を最も大きく下回る箇所です。詳しくは生成速度(トークン/秒)推定ツールをご覧ください。
  • GPUの仕様(メーカーの数値):64GB、307GB/s。Appleによるこのマシンの公式ページを参照してください。Appleのユニファイドメモリ:AppleはGPUの取り分を公表していません。大容量メモリのMacでは、macOSのMetalの上限はRAMの約75%と観察されており、このページの数値はすべてその割合を使っています。
  • モデルのアーキテクチャの値は、各モデルが公開しているconfigから取っています。それぞれの値が何を変えるかは、LLMのセルフホストのガイド(英語)で説明しています。