RTX PRO 4000 Blackwell
RTX PRO 4000 Blackwellは、このサイトで扱う34のオープンモデルのうち28モデルを、Q4_K_M・8kコンテキストで動かせます(2026年10月16日に計算)。最大のモデルはQwen3.6 35B-A3B (MoE)で、必要量は22.4GB、生成速度は最大270トークン/秒です。
- メモリ
- 24GB(VRAM)
- メモリ帯域幅
- 672GB/s
- ボード電力
- 145W
- 発売
- 2025年
- 入手方法
- ワークステーション向け
RTX PRO 4000 BlackwellをローカルLLM動作チェッカーで開く
RTX PRO 4000 Blackwellで動くモデルの一覧
RTX PRO 4000 Blackwell(24GB)がGPUで使えるメモリは24GBで、メモリ帯域幅は672GB/sです。以下のモデルはすべて、多くの人が実際に使う設定であるQ4_K_M・8kコンテキストでの値です。5%の安全マージンを差し引くと、使えるのは22.8GBです。何が読み込めるかはメモリが、どれだけ速く応答するかは帯域幅が決めます。どちらも明示した計算式による推定値で、LLM VRAM計算ツールで計算の過程を確かめられます。
このGPUでは、22.8GB以下なら収まり、20.4GBを超えると「ぎりぎり」です。読み込めても会話に使える余裕はほとんどなく、同じ24GBでデスクトップ環境も動かしていると収まらなくなることがあります。トークン/秒は、メモリ帯域幅から求めたシングルストリームの推定値です。≤の付いた数値は上限で、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
計算・2026年10月16日実際に動かすならこのモデル
Muse Glimmer 30Bが、このGPUを最も有効に使えるモデルです。使うのは24GBのうち18.7GBで、生成速度は推定27トークン/秒(チャットなら快適)、コンテキストにはまだ131,072トークン分の余裕があります。
ベンチマークは引用していないため、選び方を説明します。モデルはサイズで比べ、MoE(Mixture of Experts)モデルは総パラメータとアクティブパラメータの幾何平均で数えます(経験則で、測定ではありません)。メモリに余裕を持って収まり、25トークン/秒以上で応答する最も大きいクラスを選び、その中で最も新しい汎用モデルを選んでいます。コーディングや推論に特化したモデルは上の一覧には載せていますが、標準ではおすすめしていません。
このGPUが保持できる最大のモデルはQwen3.6 35B-A3B (MoE)で、必要量は22.4GBです。ただし、普段使いには向きません。メモリの93%を埋めるため、会話に使えるのは25,600トークンだけです。文書の途中でコンテキストが尽きるなら、パラメータが多くても割に合いません。MoEモデルで、トークンごとに読むパラメータは3Bだけなので、2つのうち速いのはこちらで、推定270トークン/秒です。その代わり、トークンごとにすべての重みを読む密(dense)モデルの深さはありません。
パラメータ数より品質を重視するなら、Gemma 4 12BがQ8_0で約14.2GBに収まります。Q8はほぼ劣化がなく、Q8の小さなモデルは、Q3に押し込んだ大きなモデルに勝つことがよくあります。
実際に収まるコンテキスト長
よく聞かれるのはモデルのサイズですが、実際に効いてくるのはコンテキストです。KVキャッシュは会話の長さに比例して大きくなるため、余裕を持って読み込めたモデルでも、長い文書の途中でメモリが尽きることがあります。24GBで使えるコンテキストは、重みを載せた残りの分だけです。同じモデルが動く2つのGPUでも、使い心地がまったく違うことがあるのはそのためです。以下は、Q4_K_Mの重みで、このGPUが保持できる最大のコンテキストです。
| モデル | 最大コンテキスト長(FP16のKV) | Q8のKVキャッシュ |
|---|---|---|
| Muse Glimmer 30B | 131,072トークン | 131,072トークン |
| Qwen3 32B | 9,216トークン | 18,432トークン |
| Gemma 4 31B | 30,720トークン | 72,704トークン |
| Granite 4.2 30B | 17,408トークン | 34,816トークン |
KVキャッシュをQ8に量子化すると、保持できる量はおよそ2倍になり、品質の低下はほとんどの人が気づかない程度です。このGPUでは、Qwen3 32Bが9,216トークンから18,432トークンになります。上限は128kトークン、またはそれより小さければモデル自身のネイティブのコンテキスト長で、後者は「モデルの上限」と表示しています。それを超える空きメモリは何の役にも立ちません。サイズの割にはるかに多くのコンテキストを保持できる行は、ハイブリッド構成、スライディングウィンドウ、MLA(Multi-head Latent Attention)のモデルで、標準的なTransformerのほんの一部しかキャッシュしません。計算の過程は各モデルのページにあります。
このGPUの限界
最初に届かなくなるモデルはLlama 3.3 70Bで、Q4_K_M・8kコンテキストで約45.8GBが必要です。使えるメモリは24GBです。Q3_K_Mに下げると約37.7GBが必要で、それでも収まりません。残りをシステムRAMにオフロードすれば動きますが、10〜50倍遅くなります。モデルが動くのを確かめる方法であって、使う方法ではありません。
購入かレンタルか
スロット数、消費電力、ECCのどれかが制約になるなら買う価値があります。そうした制約がなければ、24GBのコンシューマー向けGPUのほうがメモリを速く読み出します。24GBを超えるモデルには、2枚目を買う代わりに、必要な時間だけ大きなGPUを借りる方法があります。
ワークステーション向けGPUは店頭価格ではなく見積もりで販売されるため、載せられる数字はひとつに決まりません。実際に検討している価格を、電気料金と実際の月間使用時間とあわせて購入とレンタルの比較ツールに入れてください。このGPUが負荷時に145Wを使うことは、ツールにすでに入っています。所有するほうが安くなる月がわかり、そうならない場合はそれがわかります。決め手になるのは、価格よりも月間の使用時間であることがはるかに多いです。
率直な評価
24GBを積んだ、シングルスロット・145Wのワークステーション向けGPUです。
24GBのGPUならどれにでも収まるモデルが収まるので、動くモデルの一覧は4090と同じです。そのメモリを672GB/sで読み出します。これは4090の1,008GB/sの3分の2なので、同じモデルでも速度の上限は3分の1低くなります。その代わりに得られるのが、シングルスロット、145W、ECCメモリです。そのため、ゲーム用PCではなく、小型のワークステーションやレンタルのサーバーで見かけます。Blackwell世代のGPUなので、新しいFP4形式がネイティブで動きます。
得意なこと
- シングルスロットで145Wなので、特別な電源ユニットなしで1台のワークステーションに複数枚を載せられます。
- ECCメモリを搭載しています。これはチャットよりも、無人で長時間動かす処理で効いてきます。
- Blackwell世代なので、FP4の重み形式がネイティブで動きます。
向かないこと
- 672GB/sは4090の3分の2です。同じモデルなら、速度の上限は3分の1低くなります。
- 24GBという上限は3090や4090と同じです。Q4の70Bのモデルには、その2倍近くが必要です。
- 価格はプロ向けハードウェアのものです。お金で買えるのはスロット数、消費電力、ECCで、容量ではありません。
よくある誤解:RTX PRO 4000 Blackwellには2種類のGPUがあります。このGPUは145Wで672GB/sです。SFF Editionは同じ24GBですが、70Wで432GB/sです。仕様表に「RTX PRO 4000」としか書かれていなければどちらかはわからないので、帯域幅を確認してください。
ほかの選択肢との比較
- RTX PRO 4000 Blackwell SFF:24GB・432GB/s・最適なモデルはGemma 4 12B、約43トークン/秒。小型のAIマシンに組み込まれるタイプの、24GB・70Wの小さなGPUです。
- RTX 4090:24GB・1,008GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約41トークン/秒。ローカルモデルに関するアドバイスの多くが、暗黙のうちに前提としているGPUです。
- RTX 3090:24GB・936GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約38トークン/秒。ローカルモデルのコストパフォーマンスの基準で、何年もその座にあるGPUです。
全39種類のGPUはGPU一覧で並べて比較しています。同じ数値をモデルの側から見た表はモデルの適合表(英語)にあります。表を読む代わりに特定の組み合わせを確かめるなら、ローカルLLM動作チェッカーを使ってください。
よくある質問
- RTX PRO 4000 Blackwellで70Bのモデルは動く?
- Q4_K_Mでは、1枚では動きません。Llama 3.3 70Bは8kコンテキストで約45.8GBが必要で、このGPUが使えるのは24GBです。選択肢は、より小さなモデルにするか、コンテキストをごく短くしてより強く量子化するか、2枚に分けるか、必要な時間だけより大きなGPUを借りるかです。
- RTX PRO 4000 Blackwellで動かすのに最適なモデルは?
- Muse Glimmer 30Bです。Q4_K_M・8kコンテキストでは、使える24GBのうち約18.7GBを使い、生成速度は推定27トークン/秒で、体感は「チャットなら快適」です。サイズより品質を重視するなら、Gemma 4 12BがQ8で約14.2GBに収まります。
- RTX PRO 4000 Blackwellの生成速度は何トークン/秒?
- モデルのサイズ次第です。トークンを生成するたびに、アクティブな重みをすべてメモリから読み出すからです。672GB/s・効率70%で、このGPUは8BのモデルをQ4で推定101トークン/秒で生成します。保持できる最大のモデルのQwen3.6 35B-A3B (MoE)では約270トークン/秒です。人が文章を読む速さは毎秒5〜8語ほどなので、25を超えれば一瞬に感じます。101は672GB/sから求めた上限で、実測ではありません。数値が大きいほど、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
- ローカルLLMに24GBで足りる?
- このサイトで扱う34モデルのうち28モデルが、Q4_K_M・8kコンテキストで動きます。最大で36Bパラメータまでです。本当の試金石はモデルの一覧ではなくコンテキストです。このGPUでMuse Glimmer 30Bを動かすと、メモリが尽きるまでに約131,072トークンを保持できます。
- ローカルモデルにはRTX PRO 4000 BlackwellとRTX PRO 4000 Blackwell SFFのどちら?
- どちらも使えるメモリはほぼ同じなので、動くモデルも同じです。速度では、このGPUのほうが速く、672GB/s対432GB/sです。チャットの速さを決めるのは帯域幅です。
- ローカルLLMにはRTX PRO 4000 BlackwellとRTX 4090のどちら?
- どちらも24GBなので、同じ設定で同じモデルが動きます。4090はメモリを1,008GB/sで読み出し(PRO 4000は672GB/s)、速度の上限は1.5倍です。PRO 4000は消費電力が145W(4090は450W)で、スロットは1つ、ECCメモリを搭載しています。
- RTX PRO 4000とRTX PRO 4000 SFFの違いは?
- メモリは同じで、ECC付きのGDDR7が24GBです。フルサイズ版は672GB/sで読み出し、消費電力は145Wです。SFF Editionはより小さなGPUで、432GB/sで読み出し、消費電力は70Wです。どちらにも同じモデルが収まり、フルサイズ版の速度の上限はSFF Editionの約1.5倍です。
- メモリ:重み(パラメータ数 × パラメータあたりのバイト数)+KVキャッシュ(標準的なTransformerでは2 × レイヤー数 × KVヘッド数 × ヘッド次元 × コンテキスト長 × バイト数。スライディングウィンドウ、ハイブリッド構成、MLAのモデルは実際のキャッシュのとおりに計算)+ランタイム0.5GB+重みの4%。導出の詳細はLLM VRAM計算ツールにあります。
- 速度:70% × メモリ帯域幅 ÷ アクティブな重みのバイト数。シングルストリーム、バッチ処理なし、プロンプト処理は含みません。実測ではなく上限です。≤の付いた数値(28個中9個)は、トークンごとに読む重みがごく少ないため、実際のランタイムが数値を最も大きく下回る箇所です。詳しくは生成速度(トークン/秒)推定ツールをご覧ください。
- GPUの仕様(メーカーの数値):24GB、672GB/s、145W。NVIDIAによるこのGPUの公式ページを参照してください。
- モデルのアーキテクチャの値は、各モデルが公開しているconfigから取っています。それぞれの値が何を変えるかは、LLMのセルフホストのガイド(英語)で説明しています。