MacBook Pro M4 Max
MacBook Pro M4 Maxは、このサイトで扱う34のオープンモデルのうち34モデルを、Q4_K_M・8kコンテキストで動かせます(2026年10月16日に計算)。最大のモデルはMistral Small 4 119B (MoE)で、必要量は72.5GB、生成速度は最大101トークン/秒です。
- メモリ
- 128GB(ユニファイドメモリ)
- GPU用
- 96GB
- メモリ帯域幅
- 546GB/s
- 発売
- 2024年
- 入手方法
- Appleのユニファイドメモリ
MacBook Pro M4 MaxをローカルLLM動作チェッカーで開く
MacBook Pro M4 Maxで動くモデルの一覧
MacBook Pro M4 Max(128GB)がGPUで使えるメモリは96GB(128GBのユニファイドメモリの75%で、macOSがデフォルトでGPUに割り当てることが確認されている割合)で、メモリ帯域幅は546GB/sです。以下のモデルはすべて、多くの人が実際に使う設定であるQ4_K_M・8kコンテキストでの値です。5%の安全マージンを差し引くと、使えるのは91.2GBです。何が読み込めるかはメモリが、どれだけ速く応答するかは帯域幅が決めます。どちらも明示した計算式による推定値で、LLM VRAM計算ツールで計算の過程を確かめられます。
このGPUでは、91.2GB以下なら収まり、81.6GBを超えると「ぎりぎり」です。読み込めても会話に使える余裕はほとんどなく、同じ128GBでデスクトップ環境も動かしていると収まらなくなることがあります。トークン/秒は、メモリ帯域幅から求めたシングルストリームの推定値です。≤の付いた数値は上限で、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
計算・2026年10月16日Appleシリコンに特有の注意点があります。このトークン/秒の数値が表すのは生成で、ユニファイドメモリが得意とする処理です。プロンプト処理(最初のトークンが返ってくる前に、送った内容を読み込む処理)は同等のNVIDIA製GPUよりはっきり遅く、長い文書を貼り付けたときに感じるのはこちらです。短いプロンプトならこのマシンでも速く感じますが、30,000トークンのプロンプトではそうはいきません。
実際に動かすならこのモデル
Nemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE)が、このGPUを最も有効に使えるモデルです。使うのは96GBのうち45.9GBで、生成速度は推定73トークン/秒(読むより速い)、コンテキストにはまだ131,072トークン分の余裕があります。MoE(Mixture of Experts)モデルなので、74.9Bのパラメータはすべてメモリに置かれますが、トークンごとに読むのは9Bだけです。サイズの割に速いのはそのためです。
ベンチマークは引用していないため、選び方を説明します。モデルはサイズで比べ、MoEモデルは総パラメータとアクティブパラメータの幾何平均で数えます(経験則で、測定ではありません)。メモリに余裕を持って収まり、25トークン/秒以上で応答する最も大きいクラスを選び、その中で最も新しい汎用モデルを選んでいます。コーディングや推論に特化したモデルは上の一覧には載せていますが、標準ではおすすめしていません。
このGPUが保持できる最大のモデルはMistral Small 4 119B (MoE)で、必要量は72.5GBです。131,072トークンのコンテキストを確保できます。MoEモデルで、トークンごとに読むパラメータは6.5Bだけなので、2つのうち速いのはこちらで、推定101トークン/秒です。その代わり、トークンごとにすべての重みを読む密(dense)モデルの深さはありません。
パラメータ数より品質を重視するなら、Llama 3.3 70BがQ8_0で約81GBに収まります。Q8はほぼ劣化がなく、Q8の小さなモデルは、Q3に押し込んだ大きなモデルに勝つことがよくあります。
実際に収まるコンテキスト長
よく聞かれるのはモデルのサイズですが、実際に効いてくるのはコンテキストです。KVキャッシュは会話の長さに比例して大きくなるため、余裕を持って読み込めたモデルでも、長い文書の途中でメモリが尽きることがあります。96GBで使えるコンテキストは、重みを載せた残りの分だけです。同じモデルが動く2つのGPUでも、使い心地がまったく違うことがあるのはそのためです。以下は、Q4_K_Mの重みで、このGPUが保持できる最大のコンテキストです。
| モデル | 最大コンテキスト長(FP16のKV) | Q8のKVキャッシュ |
|---|---|---|
| Nemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE) | 131,072トークン | 131,072トークン |
| Llama 3.3 70B | 131,072トークン | 131,072トークン |
| Qwen3 32B | 40,960トークン・モデルの上限 | 40,960トークン・モデルの上限 |
| Gemma 4 31B | 131,072トークン | 131,072トークン |
この表のモデルはすべてFP16の時点で上限に達しているため、KVキャッシュを量子化しても得るものはありません。上限は128kトークン、またはそれより小さければモデル自身のネイティブのコンテキスト長で、後者は「モデルの上限」と表示しています。それを超える空きメモリは何の役にも立ちません。サイズの割にはるかに多くのコンテキストを保持できる行は、ハイブリッド構成、スライディングウィンドウ、MLA(Multi-head Latent Attention)のモデルで、標準的なTransformerのほんの一部しかキャッシュしません。計算の過程は各モデルのページにあります。
このGPUの限界
この一覧に届かないモデルはありません。扱っているモデルはすべてQ4_K_M・8kコンテキストで収まるため、突き当たる限界はパラメータ数ではなく、コンテキスト長とバッチサイズです。
購入かレンタルか
どのみちこのノートPCを買うつもりなら、メモリのアップグレードは、このリストの中で大きなモデル用の容量を最も安く手に入れる方法です。そうでなければ、GPUのメモリを買う方法としては高くつきます。
重要なのはマシン本体ではなくメモリのアップグレードで、Appleはその価格を構成ごとに変えています。実際に検討している価格を、電気料金と実際の月間使用時間とあわせて購入とレンタルの比較ツールに入れてください。所有するほうが安くなる月がわかり、そうならない場合はそれがわかります。決め手になるのは、価格よりも月間の使用時間であることがはるかに多いです。
率直な評価
デスクトップのGPUには収まらないモデルを動かせるノートPCです。
最大構成のM4 Maxは最大128GBのユニファイドメモリを積み、70Bのモデルを長いコンテキストつきのQ4で、鞄に入るマシンに収めます。メモリ帯域幅は546GB/s(4070と同程度)なので速くはありませんが、チャットには十分な速さで、バッテリー駆動でも動きます。プロンプト処理についての注意点は、ほかのAppleのマシンと同じです。
得意なこと
- ノートPCで最大128GBのユニファイドメモリを積めます。70BもQ4なら余裕を持って収まります。
- バッテリー駆動で静かに動き、そのための机や電源ユニットを用意する必要がありません。
- MLXはこのハードウェアをうまく活かし、llama.cppもこのマシン向けによくメンテナンスされています。
向かないこと
- 546GB/sのため、大きなモデルの生成はデスクトップのGPUより遅くなります。
- プロンプト処理はNVIDIAに大きく遅れ、長い文書で最もそれを感じます。
- CUDAがないため、画像・動画やファインチューニングのエコシステムの多くが使えません。
よくある誤解:GPUが使えるメモリをデフォルトで75%に制限する仕組みはこのマシンにも当てはまるため、128GBのマシンでは約96GBを前提に考えます。それでも、コンシューマー向けのどのGPUよりも、使えるメモリは多くなります。
ほかの選択肢との比較
- Mac Studio M2 Ultra:144GB・800GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約32トークン/秒。長いプロンプトで待たされるのを我慢できるなら、非常に大きなモデルを静かに保持できるマシンです。
- RTX 4090:24GB・1,008GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約41トークン/秒。ローカルモデルに関するアドバイスの多くが、暗黙のうちに前提としているGPUです。
- RTX 5090:32GB・1,792GB/s・最適なモデルはMuse Glimmer 30B、約73トークン/秒。メモリ帯域幅で、快適に動かせる範囲を変えた初めてのコンシューマー向けGPUです。
全39種類のGPUはGPU一覧で並べて比較しています。同じ数値をモデルの側から見た表はモデルの適合表(英語)にあります。表を読む代わりに特定の組み合わせを確かめるなら、ローカルLLM動作チェッカーを使ってください。
よくある質問
- MacBook Pro M4 Maxで70Bのモデルは動く?
- 動きます。Llama 3.3 70BはQ4_K_M・8kコンテキストで約45.8GBが必要で、このGPUが使える96GBに収まります。生成速度は推定9トークン/秒で、体感は「遅い(バッチ処理なら十分)」です。
- MacBook Pro M4 Maxで動かすのに最適なモデルは?
- Nemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE)です。Q4_K_M・8kコンテキストでは、使える96GBのうち約45.9GBを使い、生成速度は推定73トークン/秒で、体感は「読むより速い」です。サイズより品質を重視するなら、Llama 3.3 70BがQ8で約81GBに収まります。
- MacBook Pro M4 Maxの生成速度は何トークン/秒?
- モデルのサイズ次第です。トークンを生成するたびに、アクティブな重みをすべてメモリから読み出すからです。546GB/s・効率70%で、このGPUは8BのモデルをQ4で推定82トークン/秒で生成します。保持できる最大のモデルのMistral Small 4 119B (MoE)では約101トークン/秒です。人が文章を読む速さは毎秒5〜8語ほどなので、25を超えれば一瞬に感じます。82は546GB/sから求めた上限で、実測ではありません。数値が大きいほど、実際のランタイムはこれを大きく下回ります。
- ローカルLLMに96GBで足りる?
- このサイトで扱う34モデルのうち34モデルが、Q4_K_M・8kコンテキストで動きます。最大で119Bパラメータまでです。本当の試金石はモデルの一覧ではなくコンテキストです。このGPUでNemotron 3.5 Bolt 74B-A9B (MoE)を動かすと、メモリが尽きるまでに約131,072トークンを保持できます。
- ローカルモデルにはMacBook Pro M4 MaxとMac Studio M2 Ultraのどちら?
- Mac Studio M2 Ultraのほうが多く保持できます(144GB対96GB)が、Q4_K_M・8kコンテキストではどちらも34モデルすべてが動くため、増えたメモリはより長いコンテキストと高い精度に使われます。速度では、Mac Studio M2 Ultraのほうが速く、800GB/s対546GB/sです。チャットの速さを決めるのは帯域幅です。
- MacBook Proで70Bのモデルは動く?
- 128GBのM4 Maxなら、Q4・長いコンテキストで、バッテリー駆動でも動きます。生成は546GB/sのためデスクトップのGPUより遅く、長いプロンプトでは最初のトークンが出るまでに目に見えて待たされます。
- AI用のMacBook Proには、どれくらいのメモリを積むべき?
- GPUが使えるのは、積んだメモリの約75%です。36GBなら約27GBで、32Bクラスのモデルには十分です。64GBなら約48GB、128GBなら約96GBで、70Bのモデルが余裕を持って動くのはここからです。メモリはあとから増やせないので、多めに買っておく価値があるのはこの部分だけです。
- メモリ:重み(パラメータ数 × パラメータあたりのバイト数)+KVキャッシュ(標準的なTransformerでは2 × レイヤー数 × KVヘッド数 × ヘッド次元 × コンテキスト長 × バイト数。スライディングウィンドウ、ハイブリッド構成、MLAのモデルは実際のキャッシュのとおりに計算)+ランタイム0.5GB+重みの4%。導出の詳細はLLM VRAM計算ツールにあります。
- 速度:70% × メモリ帯域幅 ÷ アクティブな重みのバイト数。シングルストリーム、バッチ処理なし、プロンプト処理は含みません。実測ではなく上限です。≤の付いた数値(34個中11個)は、トークンごとに読む重みがごく少ないため、実際のランタイムが数値を最も大きく下回る箇所です。詳しくは生成速度(トークン/秒)推定ツールをご覧ください。
- GPUの仕様(メーカーの数値):128GB、546GB/s。Appleによるこのマシンの公式ページを参照してください。Appleのユニファイドメモリ:AppleはGPUの取り分を公表していません。大容量メモリのMacでは、macOSのMetalの上限はRAMの約75%と観察されており、このページの数値はすべてその割合を使っています。
- モデルのアーキテクチャの値は、各モデルが公開しているconfigから取っています。それぞれの値が何を変えるかは、LLMのセルフホストのガイド(英語)で説明しています。